ふつうの日記 2021.08.17『自責の眉毛』

・眉毛

　眉毛を整えていたら失敗した。いつもの半分くらいの細さになってしまった。それほど深刻な失敗でもないし、化粧をすれば誤魔化せるのだけれど、失敗したこと自体がなんとなくショックだ。
　眉毛は失敗したら大惨事だぞと分かっているので、整えるときは毎回神経を相当研ぎ澄ませている。唇を真一文字に結び、呼吸を浅くして体の揺れを軽減させ、震えないよう手首に適度に力を入れ、眉毛と向き合う。いつもはそれで問題なく整えられるのだけれど、今日はついつい気を緩めてしまった。電動シェーバーを眉毛の上に構えたまま、なんとなくおでこを掻こうとしてジョリッといってしまった。なんたることか。一週間くらいの不覚だ。竹刀を持った体育教師に「たるんどる！」と説教をされても文句は言えまい。
　鏡を見ると、やっぱりちょっと眉毛が細い。この眉の細さは、己の甘さの証だ。片眉を剃って山籠りをしたのは誰だったっけ。あの人は眉毛によって自分を追い込んでいた。眉毛に己を責めさせていたのだ。私も今、自らの眉毛に責められている。「たるんどる！」と叱られている。この眉毛が元に戻るまで、部屋にこもって寝ていようかな。

・網タイツ

　網タイツって、穿くときに間違えて網目から足を入れて破いちゃったりしないのかな。セクシーなお姉さんがそういう失敗をしてたら可愛いな。