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コロナ拡大下で五輪ついに開幕 世論調査では五輪楽しみ「71%」、期待高まる

 きょう午前9時、東京五輪の最初の競技が開始した。福島県でソフトボールの予選リーグが始まり、日本がオーストラリアとぶつかる。始球式は地元の女子学生が担当した。試合の初球は上野由岐子、様子見のボール。現在、2回裏まで終了し、1-1の同点だ。

 マスメディアの報道からは、五輪は不安に包まれて開始したという印象を強く受けるが、実際は多くの期待の中で開催されたと言っていい。共同通信が今月に行った世論調査で、東京五輪を「楽しみにしている」「どちらかといえば楽しみにしている」と答えた人が合わせて71%に上ったという。東京五輪への不安はあるが、期待も十分に高い事が分かった。

 ほぼ同時期に行われた産経新聞・FNNの調査では、「楽しみ」は47%と、ほぼ半数だった。しかし、「無観客」または「有観客」の開催を支持する意見は64%にのぼり、「中止」の意見は35%にとどまった。

 五輪に関しては中止を求める意見も依然多くあるが、これらの調査を見る限り、中止派は少数であることが分かる。また、無観客開催そのものへの疑問もある。産経FNNの調査では、開催を支持する意見のうち4割を「有観客」派が占めた。無観客開催を決定した福島県の対応に疑問もある。

五輪を「楽しみにしている」は47.2%で、「楽しみにしていない」の49.2%と拮抗(きっこう)した。地域別では、「楽しみにしている」は四国ブロックが最も多く54.9%。「楽しみにしていない」が最も多かったのは東北ブロックの54.1%で、「復興五輪」を掲げていた福島県での野球・ソフトボール競技が無観客となったことなどが影響したとみられる。
(前出の産経新聞より)

 復興五輪を掲げたこの五輪において、緊急事態宣言も出されていない福島県でさえ観客はおらず、選手も自由に移動できないので、誰も福島県の復興した姿を見る事ができない。福島県の決定は、なんとか新型コロナウイルスの拡大を抑え続けた東北の人々の期待を裏切ったのかもしれない。

 ワクチン接種者に限定するなどして、今からでも可能な限り観客を入れた開催を模索してはどうか。多くの大会で有観客に関する経験が積まれており、有観客開催はもはや「実験的」な段階ではない。ゼロコロナは無理だと言われている以上、この国を挙げた舞台で感染対策と経済の両立を実践しないならいつするのか。

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