森会長を批判したマスコミは……民放連・新聞協会ともに女性役員ゼロ

 日本新聞労働連合組合などマスメディア界の労連が、日本新聞協会などに対して「女性役員をすみやかに3割以上に」と要請した。

 五輪組織委員会の森会長の「女性がたくさんいる理事会は時間がかかる」との発言を大々的に報じ、さらに「女性蔑視」とも書いていたマスコミだったが、五輪関係組織より酷い実態が明らかとなった。

民放連、新聞協会の女性役員は「ゼロ」

 日本オリンピック委員会(JOC)の女性役員は25人中5人(20%)五輪組織委員会は30人中7人(23%)となっている。これは日本政府が2020年までに目標としていた「指導的地位女性3割」に達しておらず、JOCが2019年に目標として設定した40%よりも低い。JOCは6月の役員改選に向けて改善を目指している

 対して、マスメディア界の状況はさらに悲惨だ。新聞労連によると、日本民間放送連盟(民放連)の女性役員の人数は45名中0人(0%)、日本新聞協会(新聞協会)は53人中0人(0%)、日本書籍出版協会(書協)は40人中1人(3%)、日本雑誌協会(雑協)は21人中1人(5%)だという。「すみやかに3割以上に」と求めるのも分かる。ただし「3割」という数字はJOCの目標である「4割」を下回っていることから、不足感が否めない。

 マスメディアは、森会長を批判し、組織委について「JOCの目標に達していない」と書ける立場にあるのだろうか。

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