「自分を縛る"禁止令"を解く方法」を読んだ感想

「やめたいけどやめれない」ことって、誰しも少なからずあると思います。

例えばこんな感じ。

  • ゲームの課金をやめたいけどやめれない

  • タバコをやめたいけどやめれない

  • 無駄遣いをやめたいけどやめれない

もしくは「やりたいけどやれない」ということもあるでしょう。

実行したい意志があるのに、何かが邪魔をしてできない。

この矛盾の原因を突き止めるために、大鶴和江さん著の「自分を縛る禁止令を解く方法」を読んでみました。

またまたタイトルに釣られて買ってみたのですが、気付かされることが多い内容だったので感想を書いていこうと思います。

本書の内容

本書の内容は短めで、下記の4つの章で構成されています。

  1. なぜ同じ悩みや問題が繰り返されるのか

  2. 人生を無意識に止めてしまうダブルバインドとは

  3. 問題の解決に必要なものとは何か?

  4. 禁止令を解いて人生を変える方法

感想

そもそも僕がこの本を読んだ理由は「自分で自分を縛っている」という自覚があるのに関わらず、その状態を変える術が分からないからです。

意識を変えるだけで解決できてたらとっくにできています。

でも、できないのは根本的な部分が見えてないからなんですよね。

その根本とは、だいたいが幼少期の自分にあるようです。
幼少期に辛い出来事があったりすると、それが大人になっても知らず知らずのうちに影響しているんです。

本書の中で重要なキーワードは、「利得」と「禁止令」の2つです。

利得の意味は「問題を抱え続けることのメリット」です。

例えば「自分の意見を言わなければ楽だし、仕事で評価される」ということが利得です。
これに対して、「本当は言いたいけど自分の意見を言ってはいけない」が禁止令です。

この仕事はやりたくない、けど黙ってやれば評価される、という矛盾に縛られることをダブルバインドといいます。

上記は、仕事をしている時の自分を例にしました。

やりたくないのにやっている、を繰り返すのはストレスが簡単に溜まりますし、悩みにもなりますよね。

本書では、こうしたダブルバインドという問題を解く鍵が、利得と禁止令を解くことだと書かれてます。

話を戻しますが、幼少期で辛いことがあって、それを今でも引きずっている人は、大人になってもダブルバインドに苦しみやすいです。

分かりやすい例の1つは親に虐待された時です。

本当は反抗したいけど、やり返したら危ない、というのが禁止令。
やり返さないで、我慢していた方が痛みは少ない、というのが利得。

一見、歪んだ考え方に見えますが、人間って楽な方に思考が行きやすいのは、何となく分かります。
今ある問題をするのが難しいと感じた時、無意識に自分の感情に蓋をしてしまいます。
虐待を止めるための方法を考えるより、我慢していた方が自分にとって楽なのだと思うようになるのです。

子供の時にこういう経験を得ると、大人になっても無意識に利得が出やすくなるようです。

反対に、自己を表現できていて、伸び伸びと生きていた子は、大人になって矛盾に縛られたとしても、それに屈しない自己表現力と自己肯定感があるんだな〜と思いました。

つまり、問題が解決しない人は、その問題を解決する自分を無意識に否定しているという、自己否定が生まれているからだと思うんです。

やめたいけどやめれない、やりたいけどやれないの正体は自己否定。
これを解決できない限り、問題は続くということだと思いました。

じゃあどうするか、の方法は本書に書かれてあります。

僕の解釈で簡単に紹介すると、こんな感じです。

  1. 問題の利得を知る

  2. その利得を持つメリットを考える

  3. この利得を持ち続けるとどうなるか想像する

  4. この利得を捨てることで未来がどう変わるのか想像する

  5. 自分から変わるにはどうすればいいか考える

5番が一番難しいのかなと思います。
そもそもこういう本を読む人って、結論を求めている人が多いでしょう。
その結論が、結局のところ自分次第で変えれるという答えだと、この作者は無責任だなぁと思いますよね。

そう思う気持ちも分かりますが、重要なのは過程なんだと思います。
自分の中で考え続けて、納得する答えを見つけることを手助けするのが本書の役割と思えば、少なからず参考になるはずです。

自分を変えるためには、まずは下記のようなやり方で自分を見つめるところから始めればいいと書かれてました。

  1. ノートに自分の感情や感覚や想いを書く

  2. 日記やSNSで自分の感覚を書き綴る

2に関しては、僕のようにNoteを活用するのがオススメです。
人に見られるのがどうしても嫌な人は日記でいいと思いますが、Noteは何を書いてもいい場所です。
それを念頭に置いて記事を書いていくと、自分の感覚や感情が受け入れて貰えるような感覚になれると思います。
SNSに発信せずとも、ノートに書き綴るだけでもいいので、とにかく書いてみると何か変化があるかもしれません。

変われる人と変われない人の差は、自分を見つめるのが苦手だから、と書かれていました。

僕は自分のことが嫌いだと思って行きてきました。
ですが、このままでいるのも嫌でした。
矛盾に囚われている状態ですね。

素直に変われないのは、変わりたいと思いつつ、このままでいた方が変わる恐怖を味わなくて済むという利得があったからだと、今は思います。

でも、変わりたいと想いつつ、何に変わるのかさっぱりイメージできていませんでした。
そこで、変わりたい理由を深掘りしてみたら、現状の自分が嫌だから変わりたいという自己否定がありました。
これじゃ根本的な解決にはならないですよね。

だから、まずは自分を見つめる。
嫌だと思っていた自分も、まずは受け入れる。
そこからどうするかは、自分次第だと思います。
本当の意味で自分を受け入れた先に何が待っているのか、不安に感じるかもしれませんが、不安だから何もしない自分より、不安を乗り越えた先の人生の方が何倍もメリットがあると思います。

こんな感じで、僕は禁止令と利得から解放される自分になりたいと思いました。

オススメできる人

やめたいことがあるけどやめれない人や、親子関係で悩んでいる親御さんは参考になると思います。

僕は自分の嫌な部分を変えるために読みましたが、そもそもそれが間違っていると気付かされました。
自分を変えたいけど変えれない、モヤモヤを抱えている方はこの本を読むことで何か気づくことが得られるはずです。

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