学びの形は様々。それぞれの土地じゃなきゃ経験できないことが多くある。
2月18日の朝日新聞デジタルに、「雪原で実習、数学に悩みながら洗濯 都会飛び出し、地方で学ぶ高校生」という記事が出ています。
都市では、中学受験が過熱化しているようですが、私立の中高一貫校に行くばかりが、優れた学びを実践する方法ではありません。特に「探究」を重視する教育に変わりつつある現代では、都会にはない、地方においてそれぞれの土地じゃなければ経験できない学びがたくさんあるわけで、それを売りにして全国から生徒を募集する高校が増えてきています。
近年よく取り上げられる「認知能力」と「非認知能力」という点で言えば、私立の中高一貫校に行くと、まず「認知能力」をベースとして、というか、私立の中高一貫校に行く場合には「認知能力」を鍛えないと行けないので、それを鍛えつつ、私立の中高一貫校では「非認知能力」を養うための活動を行っていくわけですが、非常にお金がかかるわけです。逆に言うと、経済力が無ければそのルートには行けないので、誰もが可能なわけではありません。
それに対して、特色ある地方の公立高校などへ進むと、その子の興味にあった特色を持つ学校に進むことで、本人のやる気が違ってくるでしょうし、「非認知能力」を養うという目的のために行くことになりますし、何より、その地域にしかない「本物」にふれることで、意外といろいろな相乗効果があって、子どもによっては期待以上のものを得る可能性があるのではないかと思います。
もちろん公立ですから、私立に比べれば家計にも優しいですし、地域の活性化にもつながる可能性もあります。都市部だけが良くても、地方がダメになってしまっては都市は生きられません。
このような試みが全国各地で活発になってくれることで、地方が元気になれば、日本全体が元気になっていくのではないかという期待も持てます。
以上のようなことからも、このような動きが、もっと全国各地で活発になっていくことが、現在の学校教育の行き詰まりを改善する糸口になってくれる可能性を期待したいです。