見出し画像

富山市が、「薬業資料のデジタルアーカイブ」を公開しています。

 富山市コンベンション・薬業物産課が、300年以上の歴史と伝統を持つ富山売薬の歴史と文化、精神を未来へ継承するため、「薬業資料のデジタルアーカイブ」を公開しました。

 「「富山の薬売り」は家庭に薬を常備することが難しかった時代に、預けておいた「置き薬」を使った分だけ後から支払う「先用後利」という方法と定期的な訪問で、富山のくすりを全国に広めました」。

 このデジタルアーカイブには、以下の薬業資料が掲載されています。

・富山のくすり売りが得意先へおまけ(進物)として配った浮世絵風版画で
 ある売薬版画:101件
・富山のくすりに関する宣伝用の印刷物である引札:11件
・富山のくすりに関する宣伝用のポスター:2件
・富山のくすりを入れる薬袋:168件
・富山のくすり売りが得意先へ薬を預ける際、薬を入れておく
 薬箱(預袋):80件
・富山のくすり売りが得意先へ配ったおまけ(進物)である紙風船:7件
・富山のくすり売りに関係した古文書:16件
・富山のくすり売りに関係した書籍類:5件

 中でも目玉は、天正3年3月10日付けの徳川家康が曽我主計守に宛てた文書と、享保20年12月16日付けの大岡越前守売薬取締願書ですね。
 どちらもテキストと、原本写真と翻刻文が掲載されています。原本写真と翻刻文は並べて表示したり、原本写真と翻刻文が重なっていて、スライダーを動かすと原本から翻刻、翻刻から原本と変わっていきます。

 売薬版画や引札はカラフルで、見ていても楽しいですね。また、薬袋はレトロなデザインで、カワイイ感じです。
 こういう資料はその性格上、全国に残っていても良いはずなのですが、日常的すぎて処分されてしまい、案外残っていないものですので、このようにデジタルアーカイブ化してくれるのは大変助かります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?