なんで人はいらつくのか
世の中にはいろんな人間がいます。
信じられないほど忘れ物をするやつだったり、
信じられないほど時間にルーズなやつだったり、
信じられないほど自慢話を繰り広げるやつだったり。
自らの価値観を遙かに上回ってくるような猛者はいくらでもいます。
もしあなたが
普通に忘れ物などほとんどせず、
時間にタイトで、
相手の話を頑張って聞いている
ような人であれば、最初のような人間を目の当たりにしたとき
「イラッ」
と来るでしょう。
しかし、こういうちょっとした「イラッ」は百害あって一利ありません。
まず、こうした「イラッ」は積み重なると「嫌悪」にめでたく昇格します。
人が誰かのことを苦手になったり嫌いになったりする根本的な原因は、この小さな小さな「イラッ」の積み重ねに他ならないからです。
そして誰かを嫌いになるということは、生活におけるストレス源が一つこの世に新規作成されるということです。ただでさえストレスの海に頭まで浸かっている状態なのに、これ以上ストレスを増やして何がしたいの…という話です。
さらに、「イラッ」とした瞬間というのは、大抵思考リソースのほとんどを相手に費やしてしまいます。
ひどい場合には
「いやほんとありえないわ」
「さっきのはふざけてる」
「意味がわからない」
みたいな感じで脳内をぐるぐる不満が渦巻くスパイラルに陥り、最悪1日中イライラで心ここにあらず、ということになりかねません。
つまり合理的に考えて、人間関係におけるこの「イラッ」はどうあがいても我々にとって有害というわけです。
さて、このような「イラッ」に遭遇したとき、よくありがちなのが
「直接攻撃」
「排除」
「陰口」
です。本当によくやります。
イラッときた自分が被害者だ!!だからあいつを攻撃してもいいんだ!!!正義は我にあり!!!!
よくなるなぁ笑
「自分が怒る=自分が被害者」
方程式はほんとに反射レベルで出てくる。
でも、それは原因を突き詰めると本質とは違うことが判明します。
いらだちや怒りといった感情は、いわば「アレルギー反応」に近いものがあります。
心には実は免疫組織があり、心の中に異物が入ってこないように常に警戒しています。
ホメオスタシス(恒常性維持機能)的な働きがメンタルにも作用しているということです。
例えば、もし他人から心ない言葉を言われたりすると
「ムカッ」
と来ることで
「この言葉は受け入れちゃだめだ!」
と教えてくれているのです。
では異物とは何なのか。
それは他人からの暴言であったり、不当な評価であったりします。
つまり自分の価値観や考え方にそぐわないモノです。
こいつらを際限なくすべて受け入れていくと、自我は当然安定しません。
自我が安定しないということはホメオスタシスが働いている以上避けなければならない。
じゃあ拒絶しよう。
というプロセスで怒りは発生します。
価値観が違って怒っちゃうのは生化学的にしょうがないんです。にんげんだもの。
でもこの
価値観違う→怒る!!!
という反射は、書き換えることができます。
どうすればいいかというと、
怒りを無感情に観察することです。
まるで第三者がその怒りを見つめているような感覚で、自分のうちにある怒りという感情とそれに伴う体の反応を俯瞰してみるのです。
僕だと、怒りがわいてきたときには真っ先におなかに力が入ります。それからだんだんとおなかに熱いものがたまってきて、それが胸元、ひどいときには首までせり上がってくる。
こういう風に自分の体に起きる変化を逐一観察してみるのです。
そうすれば自然と怒りは静まってきます。マジです。
ほんとにやってみてください。人生変わります。
実はこれは仏教の瞑想法のうちの一つですが、それは余談ということで。
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