バベルの図書館をデスクトップでなんとか

現在のコンピュータでは、表示装置の限られた面積と、記憶装置の(人間からすれば)無際限とも言えそうな容量とのあいだに凄まじいギャップがある。

昔話になるが、1980年代のハードディスクを搭載していないパソコンは、記憶装置もいまから見れば乏しく、限られたディスプレイでそうしたファイルやデータを扱うといってもそもそも量が少ないので苦労は少なかった。しばらく触っていれば、マップが頭のなかに入るような感覚があった。

現在はどうか。ご存じのように、自分の目の前にあるパソコンのみならず、ネットワークでつながった世界中のコンピュータの記憶装置も使える。

喩えるなら、バベルの図書館としての記憶装置と、机の上(デスクトップ)としてのディスプレイというメタファーが、まったく合っていない状況にある。

いま必要なのは、私たちの限られた認知能力と限られた机の上で、バベルの図書館を駆使するための仕組みなんである。

白江幸司さんとのコメント欄でのやりとりで書いたことを、少しだけ膨らませて備忘がてらここにも書いておこう。

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