タガタメニ

1月17日は、黒川文雄さんの企画・進行のイヴェントに登壇して、「ゲームプランナーとゲームプロデューサーの境界線」というテーマで1時間ほどお話をした。

会場に集まったみなさんの様子を見ていると、中学生やゲーム畑ではない方もいれば、私以上にゲーム開発の経験が長そうなヴェテランの人もいる。どなたでも参加できるイヴェントなので不思議はない。

不思議はないのだが、話し方を考えねばならぬ。できたら中学生とヴェテランゲーム開発者の両者が、「聞きにきてよかった」と思えるようにするにはどうしたらよいか。どちらか一方に合わせすぎると、他方に分かりづらかったり、分かりすぎて退屈するということにもなりかねない。

こういう場合の私の作戦はこうだ。

①そのテーマについて予備知識や経験がない人を前提として話を組み立てる。

②その上で、ヴェテランでもそこまで考えたり言葉にしてみたことがないと思われる地点を目指す。

③話の材料として、ヴェテランでも見聞きしたことがない具体例を用いる。

これがうまくいった場合には、聞き手の知識の多寡に関わらず、①で共通認識ができるはず。その上、②と③はヴェテランにも得るところがある(かもしれない)。

③は一見難しそうだが、まず間違いのないやり方がないわけではない。自分の具体的な経験を材料にするのだ。これなら、誰にとっても未知の、新鮮な話になりうる。

というので、今回もこれを念頭に話を組み立ててみた。うまくいったかどうかは自分では分からない。

ただ、講演後に出た質問の様子や、その後の懇親会で直にお聞かせいただいた感想を聞く限りでは、悪くない感触だった。もっとも、そういう場で面と向かって「わざわざ聞きにくるような話ではありませんでしたよ」と言う人はあまりいないので、こちらが気づかないだけかもしれないのだけれど。

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