神の名を口にする。『可愛い』だ。
可愛いにより、我々人類は生き延びたのではないだろうか。
可愛いは重要だ。
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人は宗教、並びに神から秩序や知恵、進化を得る。
なれば、進化を与えたもう存在(可愛い)とは。
そう、まさに神だ。
人は可愛いにより、何を得たか?
例えば、狼が居る
約2万年前のことだ。
※2万年前についての元記事
そこにはまだ家畜化されていないながらも、好奇心から人類へと近づき様子見をする変わった個体がいたのだろう。
そして人類が居る。
人は、その好奇心といくばくかの恐怖を持って恐る恐る近づく狼の姿にきっと。
可愛い!
となったのだろう。人類に敵対するでもない狼へ、余っていた肉をポイと放り投げ与えたのだ。
もちろんその場ですぐにともに暮らしたわけではないだろうが、人類は狼の可愛さに徐々に徐々にと侵食され、生活をともにするようになったのだ。
現代の犬との密接な関わりを見れば、いかに人類にとって犬が大切な存在であるかは明白だ。
例えば、猫が居る
約9500年前のことだ。
※9500年前についての元記事
その頃にはすでに猫は人類にとって重要なパートナーだったらしい。
2004年、キプロス島の遺跡から人間と一緒に埋葬をされている猫の遺骨が発見されたのだが、その遺骨が9500年前のものなのだ。
きっと、大切にされていたのだろう。装飾品や道具などと共に埋められていることから、血なまぐさい生贄めいた扱いによって埋葬を余儀なくされたとは思い難い。
また、多くの人が知るように、人類の農耕文化は猫によって守られていた。
紀元前4000年。
およそ6000年前のエジプトでは、穀物を食い漁るネズミ対策を猫が担っていた。
猫はネズミという餌が自然と寄ってくるから、人類の近くにいたのかもしれない。その真意はきっと誰にもわからないだろうが、そういったミステリアスさともふもふしなやかーな肢体に
可愛い!!
と人類が思ったことは想像に難くない。
もしも人類に可愛いがなければ。
近づいてきた狼を打ち殺すか、追い払うかしていた。
もしも人類に可愛いがなければ。
ネズミを追いかける猫を追いかける人類という、馬鹿げた絵面が完成しただろう。
そして、猫を迫害した結果は実のところ人類史に存在している。
そう、ペストだ。
中世ヨーロッパでは魔女の手先として猫を迫害し、虐殺を行った。
そうして増えたネズミは、穀物を食い漁るどころかペストという病気を撒き散らし、ヨーロッパの全人口の3分の1を殺してみせた。
ああ、これもそうだ。
赤ちゃんを庇護したくなる、純然たる気持ち。
ちいさな手、汚れなき瞳とやわらかな頬。
可愛い!
が無ければ、そういった愛すべき存在を庇護することなかっただろう。
なぜなら、あまりに赤ちゃんは役に立たないのだから。
ここまで読んだならば、きっとあなたも気づいただろう。
人類は可愛いとともにあり、可愛いが導く未来を目指していくのだと。
さぁ、今すぐ可愛いものを愛で、己自身が可愛くなり、この世の全てを可愛いものに変革するのだ。
はて。
この記事に手を付けたときは、家畜の存在が人類にどのように影響を与えたかについて書こうとしていたのですが、ちょっと方向性変わりましたね。