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BAD END(声劇用ファンタジー台本→男1女1)

A→男     B→女

A冒頭ナレ「変わらない景色、見慣れた人間、何もない人生が1番とかよく言うけど、そんなはずない。俺は何の刺激も無い平凡な日常に嫌気がさしていた。」

B「……きて…起きてください」

A「……ん…んん…ここは…?」

B「ようこそおいでくださいました」

A「うわっ!!誰だ…あんた!」

B「私は女神…」

A「女神……もしかして、これって……」

B「あなたは選ばれたのです」

A「いい大人が真剣に女神やってるのって、結構シュールだな…ブヘッ!!」

B「ひっぱたきますよ」

A「もうひっぱたかれたよ!!」

B「あーもうめんどくさい、素で話すわね」

A「ボロだすの早…で、何で俺はここに呼ばれたんだ?」

B「セイッ!」

A「グフッ!!」

B「敬語を使いなさい」

A「こ、こいつ……め、女神ともあろうお方が、俺なんかに一体なんの御用でしょうか?」

B「ヨイショぉ!!」

A「ゴフッ!!!?」

B「女神「様」、でしょ?」

A「……め、女神様…」

B「よろしい、本来ならあなた風情が言葉を交わす事すら叶わない神聖な私が答えましょう。」

A「真性の邪神…」

B「薄汚い鳴き声が聞こえたけど気にせず続けるわね。あなたには異世界に転生してもらいます。」

A「おお!それそれ!!…ん?召喚じゃなくて、転生?え、俺死んだの??」

B「死んだわ」

A「な、なんで?めちゃくちゃ元気だったよ?」

B「黒い衣をまとった死神に目をつけられたのよ…」

A「俺ってBLEACHの世界線にいたんだ…」

B「死神の好物はリンゴ…」

A「あ、DEATH NOTE方かぁ」

B「それじゃ飛ばすわね〜」

A「待って待って!よくあるチートとかは…」

B「Get out〜🎶」

《少し間》

A「…ハッ!!」

B「あら、早かったわね」

A「死んだじゃん…」

B「そうみたいね」

A「転移先が上空5000mはおかしいだろ!!」

B「酷い有様だったわよ、まさにミンチ。見る?これなんだけど…」

A「やめろ!!ハンバーグ食べれなくなる!!」

B「じゃあ気を取り直してもう1回」

A「え、ちょ、ちょっと待…」

B「Get out〜🎶」

《少し間》

A「……うわぁぁぁぁぁぁ!!」

B「あら、早かったわね」

A「う、腕っ、足っ!ちゃんとある…」

B「シリアルキラーにバラバラにされるなんて、滅多にできない体験よ?」

A「ハァ…ハァ…!」

B「じゃあ次、行きましょうか」

A「待て!!お前…」

B「行ってらっしゃ〜い」

《少し間》

A「うっ!!ぐっ、は、ハッ…ハァッ…!!」

B「今回は毒殺。いい悶え方だったわよ」

A「お前っ…わざとやってるだろ…!」

B「??当然でしょ?」

A「ふざけんな…!こっちは3回も死んでるんだぞ!何でこんなこと…!!」

B「楽しいから。」

A「………は?」

B「楽しいからよ。アンタ、自分で言ってたじゃない。私の事《邪神》って。」

A「そ、それは…」

B「じゃあ早く次、行ってよね」

A「ま、待ってくれ!!もう…」

B「ごあんな〜〜い🎶」

《少し間》

A「ァァァ!!っはァ!!はっウッ…!!(吐)」

B「アハハハハ!無様ァ!!!生きたまま食べられるのはさすがに辛かったぁ???」

A「…ハァッ…ハァッ……んで…」

B「んー??」

A「なんで俺なんだよ…!俺がっ、俺が何したって言うんだよ!普通に暮らしてただけなのにっ…何で俺だけこんな目にあわなきゃいけないんだよ…!!」

B「アンタが望んだんでしょ?刺激的な日常。」

A「違う!!俺は、こんな事……」

B「そう。アンタは人間なら誰だってふと考えてしまう程度の些細な願望を持っただけ、こんな不憫な目にあう程じゃないわ」

A「だったら…!!」

B「でも、私に見つかった。邪神に、見初められた。」

A「そ、そんな……」

B「フフっ、可哀想……じゃあ、行ってらっしゃい」

A「嫌だ……もういy」
(それから、数えるのも嫌になるほどの死を経験した。圧死、餓死、焼死、水死、窒死、墜死、溺死、凍死、爆死、病死……あぁ、もう疲れた)

B「おかえりなさ〜い🎶今回はどうだった〜?……あら?」

A「ァァ…ァァァァ……」

B「もう壊れちゃった??うーん、ある程度は楽しめたから、まぁいいわ。
それじゃあね、可哀想な人間くん🎶」

A「ァァァァァァ…」

B「哀れ…邪神に見初められた罪なき男は心を失ってしまうのでした…。あぁ…なんて無様で惨め…やっぱり人間って最高の娯楽よね!!!」

「次のおもちゃは…そこで覗き見してるアナタ、かもね。」

〜fin〜

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