発酵熱温床
「発酵熱温床」の準備が整いました。土着の微生物を利用して去年の畑の野菜の残渣と枯葉を発酵させています。最初は微生物たちがまだ眠たかったようでスロースタートでしたが、無事に生き生きと活動を開始しました。
安定した熱量を持続させるのはなかなか難しいのですが、一度微生物たちが発酵を開始すると、環境を整えて上げることをこまめにすることで必要な熱を確保し続けることができます。
今朝測ると中心部は55度。このままにしておくとまだまだ温度は上がります。だから微生物の活動を環境によってコントロールして熱の上げ下げをしながら育苗利用します。空気量を変えるだけでも熱量は変化していきます。
発酵熱温床とは微生物が有機物を分解する時に発生する熱を利用します。この場合は好気性の微生物の活動を促す条件を整えて上げるので、空気量、水分量、微生物の栄養源(炭素量、糖)に気をつけます。
条件を整えると微生物は自然と発酵を開始します。
自然のままでも発酵はするのですが、やはり手をかけて条件を整えることで発酵は活性化し持続します。
北海道での果菜類の育苗には熱の確保が重要になります。発酵熱温床はなんだか難しそうで、二の足を踏むことが多いのですが、実は気軽に誰でも簡単に取り組むことが出来ます。農園では管理がしやすいように今年は芽出し用の小さな発酵温床しか作っていません(ある程度の大きさの発酵熱温床を温度帯を分けて2箇所作るのが良い結果を生むと気が付きました。)が、その土地にいる微生物と日々付き合うのは楽しい毎日になります。
時期が過ぎ発酵熱温床の役割が終わると、また別な場所に発酵場所を作って来年までゆっくりと発酵を続けます。そうすると来春にはとても良い腐葉土として、また畑の育苗土として活躍してくれます。
こうして畑の中でまた一つの循環が生まれます。
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