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セロリの種


昨年、農園としては念願だったセロリの採種に初めて成功した。北海道でセロリの採種はやはり難しいと思うけれど、うちの作付けでは暑い夏を乗り越えなければならないからなおさらで。だから春に揃ってトウが立ちはじめた時は本当に嬉しくて喜びました。

それからしばらくして初めて見た蕾や花のこと。蕾の頃は一体どんな花が咲くんだろうと楽しみにして毎日のようにセロリの様子を見に行っていたことを、こうして種をあやしながら思い出しています。これはスパイスに使えるって思いながら、良い香りに包まれての作業は心地が良いですね。

1ミリにも満たない、とてもとても小さな種一つ一つに命が宿っている。それは同じく小さく可憐な花に育まれていました。セロリを食べる時この小さな種のことを誰か思い出すだろうか。

今年この種を植えるのだけど、
今年には種を取ることが出来ない。
このセロリの2世代目が出来るのは来年の夏頃。秋に植えることが出来ないので、2世代目を植えるのは再来年の2026年。
つまり今年植えるこの種の親は、2022年に植えたもの。

この長い時間の流れに、
何も思わないわけがない。
無事に種を手にした時は
やっぱり嬉しくて嬉しくて。

目立たない些細なことばかりかもしれないけど続けてきたこと、その強い思いは、きっと種に宿る。きっとその価値に気づいてくれる人もいるはず。

セロリの花

#八雲山水自然農園
#自家採種 #種とり #種の話
#セロリの花




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