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はじめてのnote。薬学部個人ノート「機能形態学・前半1」

初めまして。ここでは、薬学部で学ぶ科目について、私が個人的に作成したノートを載せています。

 薬学の専門書と資料の量に、ぞっとした方も多いのではないでしょうか。あまりの量に、挫折する人続出ですよね。個人個人でオリジナルのレジメを作るものですが、時間がかかります。

 そこでその手間を省く為に、私が作成したものをご紹介する事にしました。私個人のノートです。なので素人臭い所はご容赦下さい。でもできるだけ分かりやすくなるよう工夫し、更にコンパクトにまとめてみました。他人のノートを借りれたら助かるな、という感覚でご覧頂けたらと思います。

 手始めに「機能形態学」の一部を載せます。読んで頂ける方がおられたら、続けてアップしていきたいと思います。よろしくお願い致します。

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機能形態
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<1>器官系・器官・組織

細胞・細胞間質→→組織→→器官→→器官系→→個体

器官系
(種類)
骨格系・筋系・神経系・感覚器系・内分泌系・循環器系・血液造血器系・呼吸器系・消化器系・泌尿器系・生殖器系

(器官系に属する器官の種類)
循環器系:心臓、動脈、静脈、毛細血管、リンパ管
血液造血系:血液、骨髄、脾臓、胸腺
呼吸器系:鼻腔、咽頭、喉頭、気管、気管支、肺
消化器系:消化管(口腔から咽頭、食道、胃、小腸、大腸へと続く管
     消化腺(唾液腺、肝臓、膵臓。消化液を分泌する)
泌尿器系:腎臓(尿の生成)、尿管・膀胱・尿道(尿を通す管)
生殖器系:男性の生殖器→精巣・睾丸・陰茎
     女性の生殖器→卵巣・卵管・子宮・膣

(器官系の機能
循環器系:
心臓は血液を全身に送り出す。毛細血管は、血液と組織とのガス(酸素と二酸化炭素)交換や、栄養・老廃物の移動を行い、体温を放散する。リンパは脂肪の輸送と免疫応答を行う。

血液造血器系:
血液中の赤血球は、ヘモグロビンが、酸素と結合して酸素を運搬。白血球は、免疫。血小板は血液凝固。
造血器官である骨髄は、血液細胞を作る。脾臓の赤脾随は、マクロファージが老化した赤血球を食べ、白脾随はリンパ球を作る。胸腺は、リンパ球をT細胞に変え、免疫を担う。

呼吸器系:
気道は、空気の通り道。気管支の終末である肺で、ガス(酸素と二酸化炭素)交換する。鼻腔は、嗅覚を感知する。喉頭は、発生器官でもある。

泌尿器系:腎臓は尿を生成し、有害物質や代謝産物、老廃物を排泄する。

生殖器系:種の維持


➁組織

上皮組織・支持組織・筋組織・神経組織

「上皮組織」
全ての表面を覆う膜状の層を、上皮組織と言い、この細胞を上皮細胞と言う。上皮組織は、扁平上皮・円柱上皮・移行上皮に分けられる。

(扁平上皮):
単層扁平上皮(薄い)→
胸部・腹部の内臓の表面、血管とリンパ管の内面

重層扁平上皮(厚い)→
皮膚、口腔、食道、直腸下端部、膣粘膜。物理的化学的刺激に強い。皮膚は、角化重層扁平上皮という。

(円柱上皮)
単層円柱上皮→
胃、腸の粘膜。円柱状の細胞。物質の吸収分泌

線毛上皮→
単層円柱上皮上に線毛。気管、気管支、卵管の内面面。

(移行上皮)
伸縮性の高い特殊な上皮。小さい円柱状細胞が重なり、大きなドーム状の細胞がその上を覆う。尿管や膀胱。

「支持組織」:
体の支柱になり、各部の結合に働く。細胞間質が豊富で、多量の線維が存在する。細胞間質の性質から、結合組織・軟骨組織(耳など)・骨組織、の3つに分けられる。

<2>ホメオスタシス

恒常性維持。環境因子の変化に関わらず、生体の状態が一定に保たれる事。体温・血圧・体液組成(酸素、炭素ガス、電解質、栄養素)、浸透圧、体液量、病原微生物の排除、傷の修復など、生体機能全般に及ぶ。

➀ネガティブフィードバック:
生体の状態が変化した時、それを元に戻そうとする作用。制御機構。この調節は、自律神経系(交感神経・副交感神経)、内分泌系(ホルモン)、免疫系で行う。

➁人体の制御機構
センサー:受容器(変動感知)→制御系(ズレ検出)→非制御系:効果器(ズレ修正)

<3>血糖の調節

食事により血糖値が上昇→→膵臓B細胞がインスリンを分泌→→筋細胞・肝細胞・脂肪細胞が血糖を取り込む→→血糖値が下がる

血糖値が低下→→膵臓A細胞からグルカゴンが、副腎髄質細胞からアドレナリンが分泌→→肝細胞のグリコーゲンがグルコースに分解される→→血糖値上がる。

<4>体温の調節

人の体温は通常約37℃。人は、エネルギーの75%を体温維持に使っている。体温を維持する目的は、代謝を効率的に行う為である。

➀気温変化・体温変化→温度受容器が検知→体温調節中枢→遠心路→効果器による反応

➁産熱量(体内で産生される熱量)と、放熱量(体外に放散する熱量)は、等しい

③体温の産出
*熱産生反応:食事により得たATPやクレアチンリン酸を使い、代謝によって、エネルギーが産出される。このエネルギーは、外的仕事に20%、熱産生に80%使われる。

④体温の放散
*熱放散反応:体表面から、熱が放散されている反応。基本的に常に起こっている。
*水分蒸発による放散(蒸散性熱放散)・・発汗がなくても、不感蒸散により、常に放散
*伝導・放射・対流(非蒸散性熱放散)・・環境温度が体温より低い場合に行われる。
*皮膚血管反応:体温調節の為に、皮膚血管に起こる反応。皮膚血管が拡張すれば熱放散が起こり、血管が収縮すれば熱放散は抑えられる。

➄(熱を産生する為の)代謝調節に関わるホルモン
*視床下部・・・摂食中枢がある。
*甲状腺ホルモン・アドレナリン・ノルアドレナリン・成長ホルモン・性ホルモン

⑥体温の変動
概日リズム:24時間周期のリズムのこと。サーカディアンリズムとも言う。人の体温は、午前4時が最も低く、午後4時が最も高い。差は1.5℃。

体内(生物)時計:人の体内にある、概日リズムを作るシステムのこと。視床下部にある。体温が上がると、松果体でメラトニンが合成され、体温低下が起こると共に、催眠作用が起こる。メラトニン合成は光により抑制される。

女性の基礎体温:排卵後上昇し、月経時に再び低下する。黄体ホルモンが関わっている。





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