梅雨と湯と古本屋の日記 - 20210705

2021年7月8日 15:51

最近また生活が破綻してきており9時ごろ就寝→19時ごろ起床みたいな感じの本当にどうしようもない暮らしになってきている。

何時に起きなければ、みたいな責務が全然ない生活（最高！！）に性格が祟り、いわゆる生活リズムが不特定というか流動的になっている。重篤な昼夜逆転に陥る週もあれば21時就寝→8時起床みたいな完全の健康状態に落ち着く週もある。その変動性自体が確実に不健康ではあるんだけど、特定のスケジュールを遵守するストレスに摩耗しきっていた自分としてはなんだかんだで現在の暮らしが嬉しくて仕方がない。

とはいえ19時起床の生活は「マジで何もできない」の一言に尽きる。よくある「朝寝て昼起きる」すら逸脱した「昼寝て夜起きる」というサイクルに陥るのは初めてでないのだがこれが非常に厄介で、矯正にかかる手間がすごい。

そういう感じで昨夜19時くらいに起きてから朝になるまで過ごし、そのまま出かけた。梅雨がだるくてまともに外へ出ていなかったので久々の外出になる。

夜中にこういう動画を観たことや、電話で話していた友達がマクドナルドでバイトを始めたことを話してくれたことなどに感化され、まんまと朝マック食べたすぎ状態に罹患していた。朝っぱらから電車に乗り、わざわざ二駅隣にあるマクドナルドまで向かった。

i'm lovin' it

チキンクリスプマフィン、ソーセージマフィン、ハッシュドポテトを食べた。マフィンが妙に好き。食感もなんだけどなんか無味の粉がいっぱいついてるのがいい。これだけ食べて400円台だったのが素敵だった。

朝マックのある暮らしがしたい。朝マックってなんかいいんだよな。通常のマックのイメージと離れた「生活」的な情趣があるというか、いつもはっちゃけてるキャラが夕方のスーパーで値引きされた惣菜をカゴに入れている様子みたいな風情がある気がする。←適当なことを言っています

最近よく「近所にあってほしい店」「理想の駅前」について考える。マック、日高屋、ミスド、サイゼ、やよい軒、銭湯、ツタヤ、ブックオフ、ハードオフ、セカスト、パン屋さんが全部あってほしい。当然ドラッグストアと24時間やってるスーパーとコンビニ２軒（内訳：ファミマとセブン）があってほしいし、いい感じの公園もあってほしい。なんなら映画館もあってほしい。花屋さんもあってほしい。行く行かない以前に、視界に花屋が入ってくる街での暮らしって良いから。逆にいらないもの→パチンコ屋

マクドナルドが含まれた建物に七夕の短冊コーナーがあった。子供たちが書いたのであろう「たんじろうに会いたい」「コロナがおさまってほしい」といった願い事が無限に見られたのだが

「忍者ハットリ君のまんがが買えるように」という絶妙に異質な願い事が紛れ込んでいたのが良かった。

また、「マジで読めないやつ」などもあった。

朝マックのために初めて降りる駅だったのでいろいろ歩いて回った。ブックオフを見つけたのでブックオフって久しぶりだなと思い入った。

なんとなく入っただけだったのだが1500円ほどでかなりいい感じの買い物ができた。全部「読みたいけど読めてなかったやつ」なんだけど、なんというか全体的に「さ、サブカル」と思ってしまい気が気でなかった（そういうくだんねえ視点を捨てろ！！！）。

今春以降の三ヶ月で漫画を読みまくっているように思う。

・ファイアパンチ
・よつばと！
・グラップラー刃牙
・レベルE
・バーナード嬢曰く。
・幽遊白書
・デスノート
・MONSTER（浦沢直樹）

既刊を読破したのはこのあたりで、ほかに全一巻のやつとか短篇も結構読んだ。有名なやつに興味があるので有名なやつばっかになってる。インプットに徹しててアウトプットが全然できてない。

あと噓つきバービーの1stも売ってたので買った。書きながら聴いてるけど想定外に良い。

アカギを手に取って三分ほど読んだところで自分が「平日の昼間にブックオフでアカギを立ち読みしている男」であることに気づいて愕然とする瞬間があった。

店にくっついてた自販機でマウンテンデューを買った。マウンテンデューすごい好きで、なんかちょうど何の味でもない（エナジードリンクとかの感じでもない）のが面白いし、名前がかっこいい。「デュー」ってかっこいいな。急に「DEW（デュー）」に改名しようかな。

結構前に3週間ほどシドニーに滞在する機会があったんだけど向こうではマウンテンデューがかなりスタンダードな飲料としてどこでも手に入ったので滞在中永遠に飲んでいた。

シドニーで役不足の膝に飛び乗ってきた鳩の写真を特別掲載

ブックオフを出て歩いていたら駅前の往来で普通に転倒を披露してしまい最悪だった。年を取るにつれて、往来で転倒して立ち上がった際の「何事もなかったような表情」に磨きがかかっている気がする。

地下通路にあった広告なんだけど「ぶつかってきた、とあなたは思う。ぶつかってきた、と周りは思う。」かと一瞬見間違えて、エッジの効いた指摘だなと思ったものの正確には「ぶつかった、とあなたは思う」だった。途端にすごい普通の内容に見えて、なんか勝手にがっかりしてしまった。

降りた駅がいい具合にさびれていて、なんかアニメの聖地みたいだなと思った。

アニメといえばこの日は永遠にけいおんの曲を聴いていた。年間に数度、けいおんの曲が必要になるタイミングというのがあり、それだった。

それで歩きながら思い出したんだけど、けいおんという作品が魂（たましい）とでも言うべき根源的なものとして自身に定着した現在から振り返った4年ほど前、いちばん元気にけいおんに熱中していたころ、同じような趣味のオタク連中とカラオケに行くことがあった。

各自暴れながらけいおんの曲を歌うといった地獄を毎度展開していたのだが、なかでも「ごはんはおかず」という曲の間奏では軽音部メンバーがみんなで「どないやねん！」とツッコむパートがあり、そこだけは確実に我々が歌うべきでない（キモすぎるから）という了解が不思議と無意識に共有されていた（ように思う）。結果「どないやねん」ではなく「アーーーー！！！！！」と全員で絶叫するというそれはそれで地獄でしかないノリが自然に発生していたな、というどうでもいいにもほどがある記憶が今日蘇ってきた。楽しかったな。

ここ数日もう逆に、普通にけいおんを観てる。逆に普通にけいおんを観る時期を何度か経たり、もはや逆にそういう時期すら来なくなるフェーズが来たり、といった「逆に」を何周も何周も経験しての「逆に」だ。逆の逆の逆に、の逆に、と寄せては返す「逆に」の波が、けいおんとの向き合い方において繰り返し現れ続ける人生である。そして最近は普通に、2期16話「先輩！」がかなり、自分で思っていたより好きであったことに気づいたりしています。

なんかけいおんのキャラってもはや「どこが好き」とか「どうして好き」とか、そもそも「好き」とかですらないな、と思った。自分の家族が好きであるとき、それは「こういうところが好き」「こういう人だから好き」みたいな判断や理性に基づいた気持ちではなく、ただ生まれたときから一緒にいる家族だから好き、という感覚が実態であることが自然だし、そもそもそれは「好き」とかでもない。けいおんのキャラに対する自分の気持ちってそれに近いのかも、と思った。こういうところが好ましい、という利害ではなく、そういう理屈を超えた根源的な存在、それが桜が丘女子高校軽音部のみなさんなのかもしれない。

踏切の途中で、めちゃくちゃ線路に侵入したみたいな写真が撮れた。

常に曇っていた空から小雨が降ってきたので100円ローソンで傘を買おうとしたら、レジに店員がいない代わりに見慣れないセルフレジが一台だけ佇んでいて、え？これで会計すんの？と思うも勝手が全然わからず、ピッてやるやつを眺めたり手探りで触ったりしながらしどろもどろして、それはそれとして財布から小銭を全部床に落とした。慌ててたら女性店員が駆け寄ってきて「こっちで会計しましょうか」と言われ、結局わざわざ隣の有人レジで会計してもらった。この一連の時間における自分が完全に「本当にどうしようもないジジイ」でしかなくて情けなかった。

情けなかったので真っ昼間から銭湯に行った。すみません、このあたりまで書いた時点ですべてがめんどくさくなって三日後に書いています。

徒歩で行ける距離にあるのでたまに行く銭湯なんだけど最近行くと「黙浴にご協力ください」という掲示が目に入る。黙浴、初めて見る言葉なのはもちろん、この二文字に表される情報量がすごいなと思った。

というのも、例えば銀河の彼方から飛来した異星人がこの文字を見て「ここにある二つの文字記号は何を表しているのか」と問うてきた場合、我々は「あのですね、この星の知的生命体には、自身の身体の洗浄を目的として高温の水に全身で浸かる文化があってですね、その行為を、発声を伴わずに行う、という一連の状態を意味する、二文字です」と回答することになる。「声を出さずに高温の水に浸かる」という入り組んだ状況を文字ふたつで簡素に表す単語が存在しているのがキモくて面白い。

それで銭湯自体は気持ちがよくて嬉しかったのだけど特定の浴槽の周囲を占拠する老人たちがまったく黙浴せず結構な声量で談笑し続けていて、そのうち一人の老人の背中いっぱいに和彫が入っているのも含めてかなり最強だった。

体重計があったのでせっかくだしと思って乗ったら47キロだった。助けて！！