4/10、薬局製剤、他薬局

今日は薬局製剤の体験学習を行った。
今回はU・E・Hクリームを製剤した。効能・効果は「皮膚乾燥症(肌あれ、さめ肌、かゆみ)、ひび、あかぎれ、しもやけ」である。
また実習先とは異なる店舗に実習で行ったため、普段あまり見ることのない薬を見ることができた。1つはソグルーヤ、長時間作用型ヒト成長ホルモンアナログ製剤である。重症の成人成長ホルモン分泌不全症又は成人成長ホルモン分泌不全性低身長症に適応があり、肝臓でIGF-I分泌の促進、脂肪や筋肉、骨組織の成長ホルモン受容体を介して標的細胞に直接作用し、脂肪組織を減少させ、筋肉や骨組織の成長を刺激する。インスリン感受性を低下させるため、糖尿病患者には注意して使用せねばならない。また、成長ホルモンが細胞増殖作用を有するため悪性腫瘍のある患者には禁忌となっている。
他にもエンブレル(エタネルセプト)は、過去の治療において、非ステロイド性抗炎症剤及び他の抗リウマチ薬等による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな症状が残る場合に投与すること、と添付文書に記載がある薬であり、ヒトTNF可溶性レセプター部分が過剰に産生されたTNFα及びLTαをおとりレセプターとして捕捉し、細胞表面のレセプターとの結合を阻害することで、抗リウマチ作用、抗炎症作用を発揮すると考えられている。添付文書に警告の記載がある薬剤で、結核、敗血症を含む重篤な感染症及び脱髄疾患の悪化等が報告されており、本剤との関連性は明らかではないが悪性腫瘍の発現も報告されている。この薬が疾病を完治させる薬剤でないことも含め、患者に使用上の注意やリスクを十分説明し、患者が理解したことを確認した上で、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与することとなっている。
総合病院の門前では、クリニックの門前とはまた違った科の薬に触れることができた。重篤な症状や、稀有な疾患に処方される薬も少なくないことを知り、地域に根ざした薬剤師であっても、地域ごとに特色があると感じた。