3/01ベンゾジアゼピン

今日来られた患者でベンゾジアゼピン系抗不安薬であるメイラックスを処方されていた方がいたので、今日はベンゾジアゼピン系抗不安薬について教わった。
ベンゾジアゼピン系薬はベンゾジアゼピン受容体に結合しGABA受容体を活性化することで、薬効を示す。このGABA受容体には5つのタイプがある。それぞれが活性化することによる作用はタイプ1が鎮静作用、タイプ2が抗不安・筋弛緩作用、タイプ3、5も筋弛緩作用、タイプ4は作用を示さない。
ベンゾジアゼピン系抗不安薬はその薬効の持続時間により4つに分類される。半減期が6時間以内の短時間作用型 (デパス(エチゾラム)など)、12~24時間以内の中時間作用型 (ソラナックス、コンスタン (アルプラゾラム)など)、24時間以上の長時間作用型、90時間以上の超長期作用型 (メイラックス (ロフラゼフ酸エチル))である。
上記のようにベンゾジアゼピン系抗不安薬は持続時間がかなり異なるため、患者の病態に合わせた処方が必要となる。例えば、短時間作用がたは肩こりに対する筋弛緩作用を不眠に対する催眠作用を目的とし処方される場合が多く、中時間作用型は不安からくる高血圧や胃酸分泌過多などへの抗不安作用、さらに超長期作用型は漫然と不安感を覚える患者に対して、抗不安作用を目的として使用される。
ベンゾジアゼピン系抗不安薬を使用する場合は離脱症状に注意する必要があるため、患者の判断で急に飲むのをやめないようになどの服薬指導をする必要がある。