2/28 スタチン

今日は高コレステロールの患者に使用する薬について教わった。
主に使用される薬はHMG-CoA還元酵素阻害薬 (スタチン薬)、小腸コレステロールトランスポーター (NPC1L1) 阻害薬エゼチミブである。スタチン薬には強さに応じて、スタンダードスタチンとストロングスタチンに分けることができ、前者はプラバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチンが当てはまり、後者にはアトルバスタチン、ピタバスタチン、ロスバスタチンが当てはまる。これらのスタチン薬はコレステロールの合成を抑制し強力に血清LDLを減少させる。一方エゼチミブは小腸におけるコレステロールの吸収を抑制することで、血清LDLを減少させる。
このようにスタチン薬とエゼチミブは作用機序が異なるため併用することで更なる効果が見られる場合もあるため、ストロングスタチンとの合剤が発売されている。それぞれアトーゼット配合錠 (アトルバスタチン)、ロスーゼット配合錠 (ロスバスタチン)、リバゼブ配合錠 (ビタバスタチン) である。これらの合剤を使用する場合は、第一選択として使用することが出来ない点に注意が必要である。それぞれ対応するスタチン薬を使用していたが、効果が不十分であった場合に合剤に変更し使用しなければならない。もし、第一選択として使用していた場合は疑義照会が必要である。
また、スタチン薬 (アトルバスタチン) と降圧薬 (アムロジピン)との合剤であるカデュエットもよく処方される。カデュエットはアトルバスタチンの配合量とアムロジピンの配合量に応じて1~4番までの番号がつけられている。それぞれアトルバスタチン 5mgの1、3番、10 mgの2、4番、アムロジピン2.5 mgの1、2番、5 mgの3、4番のように分かれている。同じ薬が過剰に投与されていないか確認するためにも、これらの配合錠の中に入っている薬の配合量を把握している必要がある。