3/17 ステロイド外用剤

今日はステロイド外用剤の使い分けについて教わった。ステロイド外用剤にはその効果の強さに応じて、弱い方から「ウィーク」、「マイルド」、「ストロング」、「ベリーストロング」、「ストロンゲスト」の5つのランクがつけられている。この中で下位3つはOTC医薬品として販売されている。
ステロイド外用剤の使い分けのポイントは使用する部位と症状の重症度である。
まず、皮膚の厚さなどによりステロイドの吸収量が変化するため、使用する部位によりステロイドの強さを変える必要がある。例えば、皮膚の薄い顔や首であれば効果の弱い「マイルド」のステロイドで十分であるが、皮膚の厚い足や臀部であればより効果の強い「ベリーストロング」のステロイドが必要である。また、乳幼児などまだ皮膚が発達途中である場合は比較的弱いステロイドが使用される。
次に症状に応じて適切なステロイドを選ぶ必要がある。例えば、虫刺されや皮膚の軽度な赤みであれば弱いステロイドで十分であるが、皮膚炎や湿疹であれば中程度のステロイド、重度のアトピー性皮膚炎などであれば強いステロイドを使用する必要がある。ステロイドの効果が強くなれば皮膚萎縮や色素沈着などの副作用のリスクが増加してしまうので、症状に合わせた適切なステロイドを選択することが重要である。
薬局ではステロイドを他の基材と一緒に混ぜて使用することもあるが、ステロイド外用薬は飽和状態になるよう薬剤設計されているため、ステロイドの効果を弱めるために行われている訳ではない。保湿剤と混合することでトータルの量を増やしコストを下げるため行われている。また、適切な保湿剤を選択することで吸収されるステロイドの量を増やすこともできるため行われている。