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かゆみなんとかしたい!夏の皮膚トラブル編(ステロイド無し部門) ~ 薬剤師が本音でオススメする市販薬②-2

昨日の続きです。
市販薬でケアしたい夏の皮膚トラブル、前回は「ステロイド有り」の薬を紹介しました。今回はステロイド無しの製品をご紹介します。
5人の薬剤師に推薦してもらいました。
(推薦者:小豆田くら子/宇野さらら/日陰ましう/ふらんすぴあの/ゆきつばめ)

ステロイド無


イハダシリーズ(資生堂薬品)

ーー 二人がイハダを推薦してくれました。

■おすすめコメント
軟膏とエッセンス(液剤)タイプがあり、使い分けがしやすい。非ステロイド性抗炎症線分のウフェナマートが主成分で、軟膏タイプにはリドカインが入っている。
リドカインは局所麻酔なので、かゆみがあるときにかゆみを抑えやすいのでお勧め。
顔の湿疹ができたけど、絶対にステロイドは使いたくない、という方にはお勧めする。
しかし効果は弱いのでこちらからはお勧めすることはない。
生まれたて~半年ぐらいの赤ちゃん以外は基本的にステロイドの医薬品をお勧めしている

(日陰ましう)

(特にダーマキュア軟膏)ノンステロイドで赤ちゃんから使用できる。かゆみを抑える成分にあわせて刺激や炎症を抑える成分も入っているのでお勧め。また製剤に工夫がされており軟膏ですがべたつきにくい設計になっている。さすが化粧品メーカー! 6g入りで1100円。
ステロイドは使用したくない方。子どもの赤みのあるかゆみなどにおすすめ。
赤みが顔など皮膚の弱いところに多い場合で炎症が強くない人向け。
(宇野さらら)


メンソレータムADボタニカル(ロート製薬)

■おすすめコメント
かゆみ止めとして3成分配合。他のメンソレータムADシリーズとは異なり、弱酸性、無着色、防腐剤・アルコール・尿素フリーなど肌へのやさしさを追求した製品。ラベンダー油、ユーカリ油、アルモンド油と3つの天然植物由来オイルも含有、まるでボディクリームのような配合も特徴的
肌へのやさしさ、素材にこだわりたい方に。
(ふらんすぴあの)

マキロンかゆみ止めパッチP(第一三共ヘルスケア)

■おすすめコメント
かゆみ止めパッチは数種類販売されているが、こちらの製品は48枚入りで528円(税込)と少し安く購入できる。
成分としては抗ヒスタミン剤であるジフェンヒドラミンや鎮痒剤であるクロタミトンがかゆみを抑え、殺菌作用のあるイソプロピルメチルフェノールが細菌の感染を予防する。
特に子供では、かゆいのを我慢することが難しいため、パッチ製品は搔破による症状の悪化を防ぐためにもおすすめ。キャラクターの柄も、こちらは比較的年齢層広く使っていただけると思う。
蚊やブヨなどの虫刺されがあり、かゆいのを我慢することが難しいお子様に。
(小豆田くら子)

メソッドUFクリーム/メソッドシート(ライオン)

■おすすめコメント
9種類あるメソッドシリーズの中でステロイドが入らないのは4種類あるが、今回は新登場のデリケートエリア向け「UFクリーム」と「シート」の2商品をおすすめ。
生理用品でかぶれる、蒸れてムズムズするなど、デリケートエリアのかぶれ、かゆみに。
クリームは無着色、無香料、ウフェナマートを含む2種類の炎症を鎮める成分、かゆみ止め、殺菌成分、血行促進成分の計5成分を配合。
シートは無着色、無香料、防腐剤、パウダー無配合、炎症を鎮める成分、かゆみ止め、肌修復成分の3成分を配合。携帯しやすい個包装、汗や経血などのかゆみの原因を拭き取りながら有効成分を塗る事が可能。
外では携帯できる「シート」を、家では「クリーム」の使用をお勧めします。
(ゆきつばめ)

監修者コメント

寒いのは嫌いだけど、暑くなってくると、虫が飛んでくる!夜のブーンという羽音は安眠妨害。
飛ぶ虫だけではなく、もっと気持ち悪い虫も寄ってくる・・・! キャ~~~

夏の肌トラブル、今回は「かゆみ」にフォーカスしました。
市販薬ではクリーム、軟膏、液体、貼付剤などさまざまな剤形で発売されていますし、ステロイドが配合されているもの、鎮痒成分がメインの製剤など選ぶのに困るほどです。
症状の重篤度、本人のアレルギーの有無、年齢など個々に適したかゆみ止めを選ばないといけませんね。

<本稿の監修>
坂口眞弓
博士(薬学)。みどり薬局、みすじ薬局、ゆうま薬局代表(東京都台東区)
著書に「ここが知りたかったOTC医薬品の選び方と勧め方(南江堂)」、「OTC医薬品の比較と使い分け(羊土社)」など多数。