聖闘士星矢にハマった話

※この記事にCRやライコスの話題はありません※

 


 このあいだTwitterを眺めていたら、タイムラインに爛れたガチャピンのような画像が流れてきて「あらかわいい」と気になった。
 マアアさんというらしい。ピンクのふわふわ体毛と、中年男性のような臀部と肉棒めいた右腕が特徴。
 これをきっかけに「メイドインアビス」をちょろっと見るようになった。全話じっくり見るとメンタルやられそうなので、少量ずつ摂取している。
 どうやらマアアさんは、元は人間で上昇負荷と呼ばれるアビスの呪いによって肉体が奇形化してしまった「慣れ果て」の民らしい。なんだか怖いが興味深い。
 
 さてここに書き残すのはメイドインアビス萌え語りではなく、ジャンプ黄金期を飾った少年漫画の一つ「聖闘士星矢」について思い出話やらキャラ考察をば。
 
 

小宇宙と書いてコスモ


 きっかけは「テニスの王子様」だった。人気に伴い超次元なプレイ描写に磨きがかかり、技が聖闘士星矢っぽくなってきたと話題になってから興味を持った。幸村部長が相手の五感を一感覚ずつ奪う技は乙女座のシャカが元ネタらしい。
 どんな内容なのか動画をさぐって、たまたま見たシーンが「瞬が氷河をあっためる場面」で余計なんやこれと思い原作を最初から最後まで読みTV版を全話見てOVAを見て外伝もちょっと読んで自分も二次創作をするようになった。
要するに、ハマった。
最近もPIXIV等のダイレクトメッセージで「もう星矢の二次創作はやらないんですか?」とお問い合わせをいただく。ありがたいことだがもうやりたくない。その、もうやりたくない理由についても少し触れる。
 

 聖闘士星矢とはどんな作品か


「聖闘士星矢」は昭和末に車田正美原作で連載されたファンタジーバトル漫画。アニメは美少女戦士セーラームーンと同じく土曜夜七時の東映アニメで放送。
コンセプトが男女両方に向けた作品であるため「暑苦しいバトルとプラモおもちゃにしやすいプロテクター」と「ギリシャ神話をモチーフにした美形キャラ」の両面が魅力。令和現在のファン層はパチスロをたしなむおじさん達が中心。
ストーリーはざっくり言ってしまえばセーラームーン式に悪を倒していく。250年おきに復活する悪しき神から人々を救うべく星座に導かれし戦士たちが立ち上がる。
作中専門用語は気になった方各自お調べいただこう。
聖衣と呼ばれる鎧が好評を得て、のちに「プロテクターもの」というジャンルを確立させる(サムライトルーパーやシュラト等)コミケでキャプ翼のやおいが盛んだったころに人気があったとかなんとか。
ジャンプの原作終了から十年以上が経ったころに、チャンピオン系列から外伝が連載。ロストキャンバスの美麗な絵柄で興味を持った読者が原作に遡ったり出戻ったりした。
同期のジョジョやドラゴンボールと比べて話題にされにくいのは、コンテンツのアクの強さと途中からジャンプ漫画ではなくチャンピオン漫画になった複雑な事情からかもしれない。
 
 

個性豊かすぎるみなさん


 こんにちの漫画ゲームアニメで美形キャラだらけなのは珍しいことではないが、星矢はあまりに濃いキャラが頭から離れない。興味を持てばいじり甲斐があるし、FGOなどのオマージュ先もわかる。
・基礎知識
今作には衝撃の設定が多いのだが、一番ヤバいのが主人公率いる青銅聖闘士(ブロンズセイント)たちが全員異母兄弟という恐怖の血縁。それに至った事情は省くがエロゲブランドオーバーフローのようである。
父親は愛人まみれ資産家のジジイ、義理の娘は悪役令嬢。あなおそろしや。スポンサーのグラード財団もスピードワゴン財団と比べて胡散臭いことこの上ない。
以下そんなイカれたメンバーを紹介するぜ
 

 青銅


・天馬座の星矢
 主人公。初代の声が安室透で二代目はバーナビー。常に赤タンクトップ。
孤児だが沙織さんのヒモで13歳にしてヨットハウスに一人暮らししてる。属性はシスコン。
生き別れの姉探しにグラード財団のいうこと聞いてたんだけど気づいたら地球の平和かけた戦いに身を投じる。
シスコンの名残で女性に優しい分モテる。
聖戦後は射手座の黄金聖闘士に昇進
余談だがイナズマイレブンGOの「化身アームド」のオマージュ先。
 
・龍座の紫龍
(演:草彅剛)
兼さんと新宿のアサシンが記憶の中でごっちゃになったような姿をした伊之助。14歳
まじで伊之助ポーズができる。
サラサラロングの黒髪と何着破ったかわからないチャイナ服がトレードマーク。小宇宙が高まると背中に龍の刺青が浮かび上がる。
メンツの中で唯一身内への依存はないものの、自己犠牲精神が高すぎるあまりリスカしたり自分の両眼をつぶしたり無理心中したりなにかと脱衣に走るメンヘラ
それでも比較的常識人なので原作終了後は天秤座黄金聖闘士に昇進して修行地で幸せな家庭を築く。
 
・白鳥座の氷河
ロシア系のハーフだがどう見ても西洋色素。
聖闘士星矢よく知らないけどなんか頭におまるつけたキャラがバレエなのかなんなのかわからない舞を踊る。という外からの認識で印象に残る。
あれはキグナスダンスというセクシーコマンドーの一種で、目こそキュピーンと光らないが面妖な動きで敵を油断させたのち凍気でとどめを刺すという闘法らしい。誰が呼んだか「表現の奇行師
属性はマザコン。彼を乳離れさせようとした師匠もわりと頭おかしいので収拾がつかない。
 
・星雲座の瞬
ドンモモタロウが男のピンクレンジャーをやる前からピンクを担当していた男の娘。13歳。
男の娘だけど声はベジータ王子というギャップがよかったのに、ネトフリ版では女性キャラにされてしまった。
争いを好まないやつが一番強いの典型で、洗脳されたときはラスボスになりかける。
属性はブラコン。ピンチになると兄を召喚する鎖の召喚術師
時を経て三十代に入ってもその可愛さはプリキュアに紛れ込めるほどに健在。
 
・鳳凰座の一輝
あまりにも老けた顔をした十五歳。額に傷がある。
彼の老け顔には理由があり、連載当初はアラサーのつもりで描かれていたが、人気に伴い連載を伸ばすため十二宮の乱の後付け設定で15歳にせざるを得なくなったらしい。
彼の聖衣には自己修復機能があり、その威力のせいか彼もほぼアンデッドなので殺しても死なない。
 極度のブラコンで好きになった女の子も弟に顔が似てるという理由で惚れたメンタル近親相姦。
 初代が姉畑支遁で二代目が鯉登音之進の声というのも彼の変態性を加速させている。アニメ見たとき支遁先生イケボだなあと思ってスタッフロールに堀さんの名を目にしたときは腹よじれた。
 
 

黄金の先輩方


 人気が出たのは「黄金聖闘士」という主人公たちの先輩ポジが出てきた十二宮編。
 忍たまも乱太郎たちの先輩がアニメに出てきてから二次創作人気が上がったように、黄金聖闘士が出てきてから星矢の薄い本需要が高まった。
 よく鬼殺隊に例えられるように役割が似ているが、メンバーは全員男。一人だけ261歳がいるのを除けば20歳から28歳までの青年たちが中心。
 十二宮の乱は彼らの内輪もめが原因で無関係な後輩たちが尻ぬぐいさせられる話で、他ジャンルで例えると鬼殺隊がパッショーネを十倍くだらなくさせたような内部紛争起こして半数くらい死亡するという当人たちはいたって真面目なのが余計笑いを誘う。
 ではそんな網走の刺青脱獄囚も裸足で逃げ出すえりすぐりの変態たちを紹介
 
 ・牡羊座のムウ
 蜂須賀虎徹
 ゴマフアザラシみたいなマロ眉が特徴的な二の腕ムチムチ聖修復技師。20歳身長182㎝。
 弟子からの呼称とその存在感で読者視聴者からはもっぱら「ムウ様」と呼ばれている。
 公式説明では温厚とか争いを好まないとか書かれているが、どっちかというと厄介ごとにかかわりたがらない傍観者で師匠が何者かに暗殺されたときも自宮を護らず在宅ワーカーしている。
 そんな薄情さ加減と冷静さで人気。落ち着き払ってトンデモ理論を展開する時の表情が悪ふざけの過ぎた高橋健介みがある
 真面目な審神者相手にムウ様の名を出してはいけない。
 
 ・牡牛座のアルデバラン
 黄金で唯一ブッサイクな大男。見た目通りパワー系の攻撃しかできずに噛ませ犬扱いされる。性格的にはいい人なので別のジャンルに生まれてきたらもっと尊ばれていたと思う。
 敵の攻撃で難聴者になってしまった。
 OVAであった可憐な少女から花を渡され照れくさそうにしているシーンが唯一の清涼剤。
 20歳に見えない20歳で体長二メートルもある。聖衣がロックバイソン感。
 
 ・双子座のサガ
 全ての元凶であり作中断トツの人気を誇る裏の主人公。身長188㎝。
 十五歳のころから顔が老けない28歳。優等生ゆえに周りからのプレッシャーにつぶされ重い解離性同一性障害を患う。双子の弟はグレている。
 そういうビョーキなのかゴールデンカムイ並みにフルチン率が高く、場展のつなぎ目に彼の入浴シーンが入る。聖衣つけてもパンツを穿かない。情緒不安定ですぐ泣く。
 技は殺傷目的の手塚ゾーン\ペル・アスペラ・アド・アストラ!/。悪人格になったときの高笑いはだいたい真剣必殺の日光一文字。
 性癖が村正タッパは小狐丸声は日光顔がかわいいときたらまあそら人気も出るわな。
 
 ・蟹座のデスマスク
 クソザコ蟹太郎🦀
 23歳身長184㎝イタリア生まれ。現在に生まれていたらネットで誹謗中傷書きなぐってそうなクズ。酒カス。
 これまで殺した被害者たちの顔面が自宅の壁に浮き上がっていることからその呼び名がついたという汚い歌仙兼定みたいなネーミング(決して雅ではない)
 セリフで故事成語やことわざを使うのが好きな文系脳。イタリア男ってだけで下手な二次創作では料理上手設定がついているが原作にはそんな要素一つもない。下手な二次創作ではポルナレフみたいな女好きのコメディリリーフにされているが原作にそんな要素はない。単に作者の気まぐれで北斗の拳のモヒカン雑魚風の断末魔を叫ばせたらお茶目さんキャラ扱いされるようになっただけ。うぎゃぴぃ!
 女の子の趣味はよい。
 
 獅子座のアイオリア
 黄金聖闘士の主人公ポジ。20歳身長185㎝。
 実兄が冤罪で殺され逆賊の弟だと周囲から差別を受け続けている。のちにその冤罪を晴らすきっかけとなった星矢たちの味方になってくれる。
 ガチムチ脳筋で状況が面倒くさくなると敵味方関係なく攻撃する
 女友達はいるが徹底して女に興味のない様子がスピンオフで描かれている。
 ハーデス十二宮編では触手にレイプされるシーンがあり、一部の紳士たちから好評を得ている。
 
 ・乙女座のシャカ
 ミュージカルテニスの王子様の脚本家。
 セーラービーナス似のハタチで身長182㎝のインド人男性。ごめんもうこれだけで情報量が濃くて頭痛い。
 見た目は美少女だが作中屈指の精神異常者で常識が一ミリも通用しない。ここへ建てた病院が逃げた。あだ名は「電波様」。たぶん刀剣男士数珠丸恒次のモチーフ先で、強大な力をセーブするために普段は目を閉じている。
 特殊能力の強さに比例して尊大極まりないセリフが特徴。
 一輝をいたく気に入っており、お姫様抱っこで連れて帰ろうとする。公式が病気。
 インド人を右にで彼のやおいを好んだりする人もいるようだが今の僕には理解できない。
 
 ・天秤座の童虎
 しわくちゃのキノコみたいな261歳ご長寿。前聖戦の生き残りで、延命措置に「生きているけど仮死状態」にされていた。
 脱皮すると豪血寺の一族に出てくるババアみたいにぴっちぴちの十八歳に若返る。
 
 
 ・蠍座のミロ
 ふさふさもさもさのイケメン。20歳。
 短気単細胞で気性が荒くてアイオリアの次くらいにおバカ。水瓶座のカミュとは親友だがよく裏切られる
 「ミロ」はギリシャ語でりんごの意味で、イタリア語でみかんが名前のナランチャのようである。
 黄金聖闘士は何か一つ残念なポイントがないと成立しないのか、技を放つときのモーションがクックロビン音頭のようで脱力感を誘う。
 薄い本要員。
 
 ・射手座のアイオロス
 ことをややこしくした第二の元凶。享年14歳。
 サガから女神暗殺の濡れ衣を着せられ処刑される。その途中ギリシャ観光中の金持ちに「子ども100人作れ」と無茶ぶりして赤子と聖衣を託す。何を言ってるのかわからねーと思うが。
 たぶんギリシャ人は世界一営みの多い国なのでロス兄さん自身のエッチ頻度を基準にそんなこと言ったんじゃないかと思う。
 
 ・山羊座のシュラ
 悪と知りつつサガの側についていた。23歳身長186㎝。
 アイオロスを先輩として尊敬しており好きだから半殺しにしちゃったという。まるでホストに恋したガールズバー美人店長のようである。フーンエッチジャンあたおか。
 物理攻撃しかできなくて地味なうえにアニメ版のヘルメットみたいな聖衣がくそダサい。まじで地味。
 おまけにアニメの回想シーンは十歳でアイオロスを手にかけたはずなのにすでに23歳の姿で描かれて成長著しい金剛。後付け設定で女神への忠誠心のあらわしようが審神者大好きへし切長谷部レベルに気持ち悪い
 黒髪短髪三白眼色白ブルべ下睫毛バシバシ細腰性癖デパート。
 外伝のエピソードGでは奥義エクスカリバーを放つとき見開き大ゴマで「聖 剣 乱 舞」とフォントが囲む。
 強く強く鍛えし鋼か。来世は日本刀にでも生まれ変わってほしい。
 
 
 ・水瓶座のカミュ
 サガの次くらいに人気がある20歳フランス人。身長184㎝。
 西洋おしゃれのひとつか当時では珍しい赤いメンズネイルをしている。中二病の大好きな氷属性。
 すぐ泣く。
 弟子の氷河にクールであれクールであれという割にすぐヒステリー起こして感情優先の行動をとる。
 聖衣のヘドパがエルフみたいでかわいい。
 氷河やミロなどの掛け算が約束されているのでたぶんコミケに一番貢献した。スピンオフアニメの「黄金魂」では制作側に気に入られたのかかなりの美人に描かれている。
 カリツォーが便利なので格ゲーでよくお世話になってた。
 ソシャゲで声が諏訪部氏なのわざとやろ(ヴィクトル的な意味で)
 
 ・魚座のアフロディーテ
 公式で聖闘士いちの美形設定なのにTV版アニメ作画が目も当てられないドブスだったことで有名。
 ベルばらの作画監督が手掛けると薔薇の似合う麗人になる。
 うるつやリップと泣きボクロのチャーミングな22歳スウェーデン人。
 サガが扮した偽教皇が悪だと理解したうえで、女神の政治では頼りないのでサガに加担した現実主義者。
 別にオカマじゃないが男らしい格好をする気もないとこがよい。
  

沼じゃなくてあれは奈落の穴


  「ゴールデンカムイ」の第七師団や囚人たちの変態性は作者編集者が常識を持ったうえでアイディア出し合って実在猟奇犯罪者をモデルにした感じなので安心して見れるが、聖闘士星矢のキャラは意図せずジャンプシステム都合で作者が振り回された事故によりそうなった天然の気持ち悪さがあって怖い。
 パッと見の第一印象は「ジョジョの奇妙な冒険」のほうがグロくてとっつきにくそうである。しかしジョジョはセンスのあるセリフ回しとギャグで息抜きできるので読みやすい。話が分かりにくければ3部から読んで1部2部を外伝のつもりで読めば世界観把握ができる。
 
 しかし聖闘士星矢にはそんなサービスエリアも近道もない。ただただ顔面落下と腹パンと野郎同士のお姫様抱っこと自己犠牲と消極的な自殺と犬死にてんこ盛りIQ低めの鎌倉武士たちの御家人争いみたいなのが続く。
 無印原作は文庫版15巻でちょうどよい長さである。
私個人の感覚では、星矢文庫版読み切るまでの時間でジョジョの奇妙な冒険の一部から六部までが読める(文庫換算およそ69巻分)
黄金聖闘士でよく聞くのが「星座カースト制度」で、活躍していなかったり扱いが無様な黄金聖闘士の守護星座生まれの小学生がいじめられたというリアルタイム時代の誕生日ハラスメントらしい。
リアルタイムの年代というと、原作スタートが1986年でアニメが1987年一番盛り上がったのが多分1988年。
1988-12=リアルタイム時小6の人は1976年生まれ
1988-14=中二だった人は1974年生まれ
1988-17=高2だった人は1972年生まれ(2022年時点50歳
……と言っても当時の視聴者層がどのぐらいの平均年齢かわからない上におおきなおともだちがどのぐらいの割合だったか不明なので およその数字だが。
 
 さてメイドインアビスの話に戻る。
メイアビは好奇心旺盛な少女がアビスと呼ばれる縦穴の底を目指す冒険譚。とだけ言えば明るそうだが、何も知らない無垢な子供が人体実験で切断されたり内臓破壊されたりする描写がちょくちょく出てくる鬱漫画。
アビスは呪いがウイルスのように広がって、上から下へ進むには良いが下から上へと戻る際には上昇負荷という呪いで心身をむしばまれる。
層ごとに症状の段階があり、第一層から上に戻るときは軽い眩暈と吐き気、二階層は重い吐き気と末端のしびれ、さらに下降すれば上昇時幻覚見て出血し、第六層では死ぬか人間やめるかの二択しかない。だから主人公が穴の底にたどり着いた後は死ぬかもしれない(というか死んでる)
上昇負荷で人間性を消失した姿を「慣れ果て」という。モンスターのような異形と化した元探窟家たちが六層で暮らす場所は慣れ果て村というらしい。
 
 なんで聖闘士星矢萌え語り(?)の最中にアビスに横道それたかといえば、星矢は深くハマるとハマった分だけ足抜けできないジャンルだと思ったからだ。とうらぶにハマってなんとなく飽きてツイステッドワンダーランドに鞍替えするのとはわけが違う。とうらぶにハマってたけど並行してやってたFGOがメインになるのとはわけが違う。
星矢へ下降してそこから上昇する時の負荷がかかる。他ジャンルのネタのお約束が身につかない。独自文化なので掛け持ちしにくいうえに、このジャンルを主軸にするとほかの漫画やゲームへの見解がすごくズレる。他のオタクから見てなんか独特の価値観をお持ちの人という目で見られる。
星矢がきっかけでギリシャ神話の研究家になったというすごい人もいるけれど。
それでもって神絵師さんほど卒業が早いので、卒業する前提でハマるジャンルではないかと思った。それだと前述の穴の呪いと矛盾してしまうが、応用が利かない人がとどまっている秘境の村めいた界隈である。
余談だがリアルタイム時代に刊行された聖闘士星矢商業アンソロジーに「メイドイン星矢」というものがある。やはりアビスの呪いであった。
 誤解の無いよう言うと古参は絵が下手って意味ではない。断じてそういう意味では。
 ハマっていたころ蟹と山羊と魚の年中組が好きだった。彼らをかっこよく描ける神絵師を見つけても既にジョジョ五部やヘタリアにジャンル移行していた。久しぶりにアカウントを見つけたと思ったら黄金の鎧着たサーヴァント並べてスクショ載せていた。ゲートオブバビロン
 元星矢読者がジョジョ五部にハマる気持ちは痛いほどわかる。ジョジョ五部は敵サイドの掘り下げと人間ドラマが魅力的なので星矢原作の余白部分を埋めてくれたような気持ちになる。暗殺者チームはアニメでさらに回想シーンを細かく描かれて公式側がファンの見たいものをよくわかっていらっしゃる。
星矢クラスタ慣れ果て村はそこに到達する覚悟がいる。ミロカミュのやおいを25年描き続けている同人作家がずっとアナログ作業だったのでデジタルで漫画が描けないみたいな話も聞いた。それは人の自由かもしれんが。
ほんとマジで慣れ果てみたいな人がいて、なんていうかうまく意思の疎通が図れない。
 祝福を受けたナナチみたいな冷静で知的な存在は、それこそ藤村シシン先生の域ではなかろうか。
 ところでナナチかわいいねいいにおいのするふわふわクンカクンカしたい。
 とにもかくにも、私は聖闘士星矢にハマった時にだんだんと卒業する前提のジャンルなのだと気が付いた。卒業しなくてはいけないのではなく、とどまり続けるとただでさえおかしい頭がさらにおかしくなりそうな気がした。
推し絵師は多数いたけれど、その方々が戦国BASARAやデビルメイクライや黄金の風や忍たま乱太郎やガンダムシリーズやヘタリアのイラストを描いて楽しんでいるところを「もう星矢の絵は描かれないんですか?」と聞くのは忍びない気持ちになってくる。そうやって頼むくらいなら自分も他ジャンルにハマった方がローリスクに終わる。
  

結論


  だんだんと言ってることがわかりにくくなってきたのでそろそろ意見をまとめる。
「聖闘士星矢」は個性豊かな美形キャラで人気を博したが、公式側は聖衣の玩具をグッズ展開していくことに注力している。したがってキャラクタービジネスではない
 やったところでランダム式ブラインドラバスト等を売ったら取引垢で(求→サガ 譲→デスマスク)みたいなツイートが出てくるだけだろうが。
聖闘士星矢二次創作を漁ってうまくいってないお方は、その事情をおわかりいただけると幸いである。なんでこんなに過疎化なんだろうという理由の一つだと思う。
 ファンを集める手段がマイスと呼ばれるプラモとパチンコスロットなんだからとっつきにくいのもしかたない。 

Pixivで星矢二次創作しないんですか?と聞かれて私が復帰しない理由は飽きたからである。それでも「飽きるのやめましょうよ」と言ってくる人がいる。
飽きてしまった理由は、リアルタイム世代の人とSNSで交流をもった時。
その先輩はサガのガチ勢で、強火の夢女子だった。魚座だったのでリアルタイムにカースト制度の憂き目にあったらしい。いわゆるROM専らしく少しでも絵や文を投稿している人に手あたり次第絡みに行っていた。
ネットにはお題箱やファンボックスなどがあるのに、利用法を知らないらしかった。
お恥ずかしながら私は蟹と山羊がデキてる絵を描いていた。完全な顔カプである。それを見たサガの女さんは「蟹とか山羊に興味ないんでこれをサガ様と私にした絵を描いてください」と言った。やんわり断ったら「じゃあサガ様が私を愛撫してる的なイラストを描いてください。私の顔写真はのちほど送ります」とリクエストした。
怖かった。
この体験談は人に言っても信じてもらえない。
夢絵ぐらい描いたれよと思うかもしれないが、どことなくキャラの贔屓と自己愛の偏ってそうな人なのでやめておいた。
星矢で二次創作をしていると、過疎ジャンルだからか夢腐の棲み分けをせずに適材適所考えずやってくる人がちょくちょくいて怖い。
私は決して絵心も文才もないが自己肯定感や自尊心が低いのでハイエナみたいなオタクに「こいつにリクエストすればなんか描くだろう」みたいに思われている。いつまでも星座カースト引きずってるリアルタイム時代の人らに水差されてむなしくなったのだった。
地獄を見れば心が乾く。
そっとしておいてくれ。今は刀剣乱舞というキャラクタービジネスのそこそこうまいジャンルにとどまって七年になる。なぜ花丸が好きかといえば全員童顔だからだ(ただしお頭だけが渋い)
燭台切光忠のエロいケツと歌仙兼定のおいしそうな上腕筋と蛍丸の太ももと大倶利伽羅のしなやかな細腰と日光のたわわな乳と山鳥毛の包容力をオカズに白飯食ったら腹いっぱいなんだ。
そっとしておいてくれ嗚呼明日につながる今日くらい


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