ひとり居酒屋8

ダメですな。定期的に書こうと思ってはいるんですが。

今回はギター関連。といっても、なかなか崩しがたい固定概念についてなので、他の分野にも当てはまるかも。自戒もこめて。

▫️ギタートーンについて
これは何のマトリックスかというと、縦軸が音量で、横軸が歪み量を表してます。

アレンジ/バンドアンサンブルにおいて、エレキギターの音色と音量を、どういった設定にするか、どう強弱をつけるか、というサンプル。マルチエフェクターでの「各シーン」と捉えても良い。

仮に番号を各シーンに置き換えれば以下。

バンド編成や曲/アレンジにもよるので、これはあくまでもサンプル。

使うシーンの比率も人によって違ってくる。

実際には音量3段階/音色4段階ということはなくて、もっとザックリしてる人もいるでしょう。こんな具合。

当然、もっと細かいという人もいるでしょう。

▫️理想の一例/ブースターについて
ここ10年、いや20年ぐらいギター界ではブースター流行りで、踏みっ放しも多いそうだ。
その原点はアンプブーストにある。エフェクター単独でなく、過入力によるアンプ飽和状態。(この言い方は怒られるな)
そこから転じて、優秀なドライブペダルの前にブースターという方法もよく見る。

で、この理想の音を前述のマトリックスに当てはめると、、、

・グリーンの「クランチ1」を基本としてアンプセッティング
・ブースターON、ギターボリュームfullでオレンジの「ドライブ」
・ブースターON、ギターボリュームを絞るとイエローの「クランチ2」
・ブースターOFF、ギターボリュームを絞るとブルーの「クリーン」

▫️現実問題
確かに上記は理想型で、エレキギターの歴史/機材の変遷からしたら至極真っ当なわけです。

でも3ピースロックバンドばかりじゃないしね。アンプを何台もスイッチできるならイイけど、皆んなこだわる割にそんな事してない。
他楽器との基本音量のバランスもある。でもライブにアッテネーター持ってかないよね。こだわる人はマスターボリューム付きも嫌だろうし。

▫️一番難しいシーン
個人的にはマトリックスでの1と12が重要。大きなクリーントーンと小さい歪み。

1のクリーンについては、もちろんアレンジにより他楽器も小音量になっているので、実際には2で済むこともある。

12は結構使う人も多いはずなんだけど、目一杯歪んでるんだけど、パッド的に遠鳴りしてるパワーコードとかです。

結果、エフェクター最後尾/アンプ直前のボリュームペダルが必須になる。

▫️TS系とジョンメイヤーの功罪
で、本題に戻りますが、どういう方法を取るにせよ自由な発想のギターアレンジをするにはマトリックスにある12通り(あくまで例えであり、48通りでもイイけど)が必要と思う。

それを固定観念で(youtubeで見聞きした)、一方向の理想に押し込めない方が良いと思うわけです。

TS系はその代名詞として出したけど、思考として「これが正しい/理想」を決めつけない方が良い。その思考が、どうも全世界的に決めつけし過ぎてる気がしませんか?

ジョンメイヤーは久々に出たギターヒーローだし素晴らしいんだけど、SRVを範とした「あまりにも真っ当なギターサウンドの王道」を再認識させてしまった。

これが正しいギタートーン→そのための方法論→それに必要な機材という論法が、一言でいえばクラシックに戻してしまった。楽器メーカーと楽器屋も、その「売れる」真っ当な機材を作る。

▫️新しいアプローチ
ジャズのために作られたアンプが歪んでしまったのを逆手にとる/パターンも組めないリズムボックスを生演奏とミックスする/生楽器再現のためのサンプラーに短音でなくオケそのものを取り込んで使う、、、などなど、本来の使い方でない所に面白さが出る。
例えが古いものばかりで申し訳ないが、そのぐらい「そう来たか」と驚くほどのアプローチは久しく聞いていないということか。

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