決められた終劇

てくてくと
薄闇のなかを歩いている
足元は見えるので
次に踏む地面は見えるのだ

てけてけと
強い光に目をやられながら歩いている
足元は見えなくて
遠くのながーい首を見ているつもり

てちてちと
手で空気を潰さないよう持ちながら歩いている
足はなぜか震えているけれど
震えているけれど、踏ん張っている

100歩先の
1000歩先の
10000歩先に
必ずある終劇に向かって
とりあえず
固い意思を持って
震えながら
なぜか 歩いている

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