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夜警の月末誌 2024年5月

なんとなく書く、そんだけ。

2024年5月に聞いたアルバム@好き順

①P-MODELのライブブートの話

今はほんとに良い時代なもんで自分が生まれてなかった時のライブ音源なんかも誰かが撮ってくれてたら聞けちゃうんすね。
そのおかげでわたしゃ自分の一番好きなバンドであるP-MODELのライブブート音源を聞き漁ってたんでさぁ。
中でも特に良かったと思うのが
1984年6月20日のライブ "Special Day&Night"

1987年6月20日のライブ "Shoot the Monster"
なワケ

前者のライブは演奏に油が乗ってる上に
美尾洋乃って人がバイオリンで参加しててサウンドに一華添えてるのよ。これがメチャ良い。

後者はどうかって言うとP-MODELの中でも微妙な作品としての立ち位置にずっといるワンパターンの曲が新しい光を放つようでライブの重要性を感じる上、
幻の次作モンスターの収録曲を結構やってまして其方のクオリティも良いんすね。
もし正式にリリースされていたらP-MODELの最高傑作候補に挙がるようなアルバムは出たんじゃないかと思うくらいには。

P-MODELのライブブートを全部聞いてるワケじゃないんだけどこの二枚は超良いんで聞いてほしいっすよね

②Injury Reserve『By the Time I Get to Phoenix (Live at Pitchfork Music Festival 2022)』の話

これまたライブブートでさぁ。
ワシの大好きなアルバムの一つでもある"By the Time I Get to Phoenix"の全曲をやるセトリでglitch的な要素がマシマシでマタ一つ違った側面を垣間見る良いライブですのー

③クラシックの話

久石譲のアレコレ

5月は自分的にはクラシックにハマった月でもあってApple Music的に一番聞いたミュージシャンは久石譲になるくらいは聞いたはず。

ベスト盤の"Dream Songs: The Essential Joe Hisaishi"はガキん頃から聞いてるジブリの曲、最近よく聞く北野映画の曲とかがコレでもカッと詰まっとるまさしくベスト盤なワケ。
他にも"キッズリターン" "となりのトトロ"のサントラは一部の曲に"電子音楽家"久石譲を垣間見ることができましてなーいいんすよー。
ミニマリズムなんかは"現代音楽家"久石譲ですよ。
改めて久石譲を大きく評価し直す月でもあったね

伊福部昭のナントカカントカ

また日本クラシックの大御所の話です。
実は僕の生まれる2、3日前に亡くなった伊福部昭大先生です。
伊福部昭大先生と言えばと街頭インタビューで問おうもんなら99%はゴジラのサントラと答えるでしょうね。
そんな伊福部昭大先生なんですがもちろん現代音楽家としての純音楽も多くの作品が残されておりましてですね。
クラシックを聞くテンションになったもんだからその勢いで手を出して無かったその方面も聞いて見たワケさ

中でも良いと思ったのが"シンフォニア・タプカーラ"
"日本狂詩曲" "交響譚詩" "SF交響ファンタジー" "サロメ"なんかですね。
日本の土俗的な側面も感じさせ、コレぞ伊福部昭!と言わんバカリの威風堂々とした曲は良いですよー
これらの曲はバラけて『伊福部昭の芸術』シリーズで出されてる(サブスクで聞けるネ)んでまぁ興味があればゼヒ

ライヒのイロイロ

言わずと知れたミニマリズムのビッグボススティーブ・ライヒも聞いてますた。
ライヒの作品の中でも
"Electric Counterpoint"、"2×5"はマスロックへの影響を顕著に感じさせる一定のロックリスナーこそ聞くべしな作品があったり
ドラムだけで成立させる"Drumming"だったり徹底的なミニマリズムに今回もまた心打たれましたね

武満徹のモロモロ

November Stepsで世界的評価を手にした〜的な紹介文が定番な気がする武満徹も聞きました。

その"November Steps"は琵琶と尺八を主軸に添えた一応オーケストラの曲なんだけどオソロシイ緊張感に満ち満ちた曲でポストロックを
チンタラやっとるツマラナイ音楽と思っていた僕にはある意味で同方向を向いていてもコレだけ違った魅力的な作品が生まれるのかと膝を打ちました。
他にも"秋庭歌"という雅楽の音楽も書かれていて
日本の楽器に対するアプローチが自分好みでこれからもタマーに聞くそんなお人になりそうです

④Portishead 『Third』の話

メンバーのベス・ギボンズのニューアルバムが評判の良いポーチスヘッドの大怪奇!キテレツアルバム!
毎曲々々なんでこうなるの〜?となるけどテクノでインダストリアルな風味も漂わせるズレとある種のキャッチーさを兼ね備えるヘンテコリンなアルバムでした。
その内聞き返して好き度上がりそう

⑤筋肉少女帯の話

俺が音楽をキチンと聞き始めたのが高校からなんだがそんなときに出会い一時期めちゃくちゃ聞いてた筋肉少女帯。
ハードロックは決して得意なジャンルでは無いんだけど大槻ケンヂの文学性とプログレライクな音楽性のおかげで直ぐに好きになれた印象。

5月はその中でも"レティクル座妄想"にヤラれましたね。
もとから筋少における"Sister Strawberry"と
"月光蟲"と並ぶ最高傑作の一つとは思ってたんだけど再確認させられたというかね。
徹頭徹尾、暗いアルバムなんだけどやっぱりオーケンの歌詞はユーモアを忘れないで楽しい。
”飼い犬が手を嚙むので”の後半部の審査員の下りは最高だね

⑥シュゲってた話

オタクがこよなく愛するジャンル筆頭ことシューゲイザー。
改めてシュゲとの距離を測りなおそうと色々聞き直したりしてたワケなんすわ。
Parannoulはもはやオタクの経典みたいなモンなんで省略して、5月はCandy Clowsが特によく聞こえて恥ずかしながら理由を言語化出来ないんですヨ、コレが。
他にもリリース当初にツイッタ音楽オタクを歓喜の渦に叩き込んだkurayamisaka、シンセの音が完璧と言っても過言ではないと思う溶けない名前、韓国のDella Zyrも聞き返したらよくって一回聞いただけじゃダメだねと思いました

⑦新譜の話

最近、メッキリ新譜を追ってないんですけどそんな中でも数少なく聞いてる音楽をば。

Tempalyの((ika))の話

前作、ゴーストアルバムの前半を狂ったように聞いてた時期のある私としてはそれなりに楽しみにしていた((ika))
正直な感想を言わせてもらうと楽しんだ1/3、長い…2/3な感じで自分が長いアルバムが苦手だと再確認する形になりました。
てか曲調も前作の方が好みなんすよね~

ミレパの新曲Goldenweekの話

海外のデカいレーベルと契約して一発目の曲なんだけどね~
どうにもつまらなくて… なんか海外意識しすぎて日本で行う音楽プロジェクトとしての意義を見失っている気がします。
Dos Monosもフィッシュマンズも平沢も青葉市子もbetcover!!も日本語のまま、日本的表現を忘れずに海外にアプローチして届いてるのにサ!

Chief KeefAlmighty So 2の話

ドリルの首領の新譜は中々サンプリングのセンス、ラップ共に結構好みでした。
Chief Keefだったら二番目に好きかな。
好きだけどそんな書くことも無い

窓辺リカのInfinite Windowの話

俺的AOTYは今の所、このアルバムです。
メルヘンな世界観にAphex Twin的バキバキ電子音が乗るスバラシサ。
その視点において電子音は凶暴性すら持つのに歌詞は優しさに満ちているのがまたいい。
俺はCD買ったので届くのを待つ。
必聴!

Dos MonosのDos Atomosの話

全世界待望のDos Monosの新譜。
音楽的にはAvant-Prog、Rap Metalを取り込んだ異形音楽って感じ。ヒップホップの枠に居るけど居ないみたいな。
音楽的な最高到達点だとは思う反面、その音の厚みとか、ミックスはもう一歩行けたと思うのが何回か聞いた正直な所です。
ZAZENのらんどより上にするか如何かは年末までわからない。

御清聴有難う
I feel like 瀬戸内寂聴


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