漫才のフリー素材「校長先生の話」

お笑いコンビ「オシエルズ」の矢島ノブ雄です。
日本一学校を回るお笑いコンビとして活動しています。
今までやってきたネタをフリー素材にしています。
どうぞご自由にご使用ください。アレンジも可です。
動画や余興等で使う際は、恐れ入りますがその旨をメールにてご連絡いただけますと幸いです。
メール→info@funbest.jp

漫才「校長先生の話」

2人:どうもー、宜しくお願い致します!
A:最近、小学校の頃が懐かしいなと思ってね。
B:あー、懐かしいね。
A:1個だけイヤだった思い出があるんですよ。
B:何?
A:校長先生の話ね。朝礼とか行事とかでずっとつまらない話を聴かされるじゃないですか。あれが苦痛だったんですよね。
B:あれ、A知らないの?
A:何が?
B:校長先生って、子どもにつまらない話をするのが仕事なんだよ。
A:え、どういうこと?
B:国のルールで定められてんのよ。
A:そうなの!?
B:面白い話ができる人は、校長先生になれないんだよ。
A:知らなかった!
B:Aくんなら、校長になれるよ。
A:どういう意味だよ!!俺がつまんないってことじゃねぇか!
B:まぁまぁ、冗談!…冗談言うなよ。
A:俺が!?じゃあつまんないってこと!?
B:そもそも校長の仕事は3つあるんだけど、1つ目は全ての書類に目を通してハンコを押すこと。
A:それは確かに大事だね。
B:2つ目は子どもにつまらない話をすること。
A:何だよその仕事…。
B:3つ目は、誰よりも早く給食を食べること。
A:ただの食いしん坊じゃねぇか!実質仕事1個しかないよ!?
B:いや、これは本当にある仕事だから。
A:え、そうなの?
B:検食って言って、変な味がしないか、食中毒の危険性がないかを確かめてるから。
A:知らなかったぁ。
B:そういうの、軽はずみにいじらないほうがいいよ…。
A:目が恐いよ!え、ちょっと待って!じゃあ子どもにつまらない話をするのも本当なの?
B:本当だよ。逆にひと笑いでも起きたら、すぐ飛ばされるからね。
A:厳しいなぁ!
B:そんなに面白いことが言いたいならNSCに行けって。
A:しかも養成所!?先生も辞めさせられてんじゃん!
B:そうよ。校長の試験にも、面白くない話をする実技があるからね。
A:そうなの!?
B:話をして10分以内に、試験官を寝かせたら合格。
A:すごいちゃんとした実技!
B:試験官は公平を期するために、コーヒーやエナジードリンクは飲用不可。
A:徹底されてる!
B:でも、去年試験官が、受験者が全員合格にする不祥事があったんだよ。
A:そんな徹底してるのに?
B:試験官が、前日オンラインゲームで徹夜しちゃったんだって。
A:ただの睡眠不足!そりゃ寝ちゃうよ。
B:あと、校長の試験を受けるには、自分がつまらないってことを証明するものが必要なんだ。
A:証明するもの?
B:R1・1回戦のエントリーシールね。
A:そうなの!?
B:だから全国の校長はみんな、R1受けて落ちてんのよ。
A:どうりで面白くないわけだ!
B:よくさ、R1の1回戦行った人が、アマチュアで立ち話だけしてるオジサンいて地獄だった、みたいなこと呟いてるでしょ。
A:あれが校長先生だったの!?
B:そうよ。逆に1回戦受かったら、懲戒免職だからね。
A:厳しすぎるよ!え、でも受かったとしても、シールは毎回新しいのもらうわけだから、しれっと出しちゃえばバレないんじゃない?
B:それぐらい国だって、エントリーNo.を追ってチェックしてるよ。
A:マイナンバーの普及より先に、エントリーナンバーのことやってるんだ…。
B:校長先生は、世の中の厳しさを教える役目があるからね。つまらない話をじっと聴ける子どもを育ててんのよ。
A:校長先生も大変なんだなぁ…。
B:校長の話から、子どもは人生で初めて「我慢すること」を知るんだよ。
A:確かに!コスパ・タイパの時代が教えてくれないことだね。
B:だからAも校長に感謝したほうがいいよ。
A:そうだね、ちょっと見方変わったわ。
B:以上で、私の話を終わります。(一歩下がって深々と礼)
A:いや校長先生の終わり方!もういいよ。

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