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【著作権フリーの漫才】ご自由にお使いください。その25「クリスマス」(原案:PN KAYO)

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※このネタは、一般社団法人 日本即興コメディ協会が定める資格「漫才構文デザイナー」のメンバーのものを原案とし、「みんなの台本」主宰(オシエルズ矢島)によって加筆・修正を行ったものです。

漫才「クリスマス」(原案:PN KAYO)
A:すっかり寒くなってきたねぇ。
B:もうすぐクリスマスだよ。
A:実はさぁ、オレ、あんまりクリスマスって好きじゃないんだよね〜
B:えぇー、なんで?
A:いやー、オレ、クリスチャンじゃないからさぁ。
B:そういうこと?まさかの宗教上の理由?
A:信仰心がないのに、盛り上がるのってへんじゃない?
B:そんなことないよ!もはや全世界的なイベントなんだから。
A:それに、クリスマスって、もともと日本の行事じゃないでしょ。
B:お前、こまかいことにこだわるねぇ。
A:だから、日本の伝統にのっとったクリスマスだったら、オレも参加したいかな。
B:へぇ。どんな?
A:まずは、クリスマスツリー。モミの木じゃなくて、ヒノキのツリーにする。
B:ヒノキって、そりゃ、ツリーと言うより大黒柱だろ。
A:まぁスギとか、ブタクサでもいいけどね。
B:なんで、そんな花粉が飛びそうなやつばっかり選ぶんだよ。
A:で、そこに、色々な飾りつけをするわけよ。
B:あぁ、鈴とか電飾とか?
A:いや、5色の色紙(いろがみ)かな。
B:お、華やかだね。
A:で、その色紙を見ると、こう書いてあるんだ。「とびばこ5段とべますように」って。
B:七夕の願い事かよ!それ、5色(ごしょく)の色紙じゃなくて、五色(ごしき)の短冊だよ!
A:「今年もいい年になりますように」って願い事もいいよな〜。
B:今年もう終わるよ!1週間だけしか叶わないでしょうよ。
A:ツリーのてっぺんには星を飾ってさ。
B:あ、そこは普通なのね。
A:ただの星だと思ったら大まちがい。安倍晴明のトレードマークの五芒星さ!
B:陰陽師か!五芒星って、響きがおどろおどろしいだろ。
A:なにを言うんだ。五芒星は、一筆書きで書かれてるから、魔が入り込むすきがないんだ。
B:いや、クリスマスツリーが魔除けになってどうすんの!
A:あとは雪だるまの飾りを作って、頭の上にミカンを置く。
B:鏡餅みたいになってるなぁ。
A:これで翌週にはお正月の飾りで使えるね。
B:いやいや、飾りを使い回すんじゃないよ!
A:そして、クリスマスといえば、何と言ってもプレゼントだよね。
B:そりゃそうよ、子どもは大喜びだから。
A:朝起きると、まくらもとに、大きい箱と小さい箱がおいてあるんだ。
B:へぇ、ふたつももらえるんだ!
A:そこへスズメがやってきて、「大きいつづらと小さいつづら、どちらがいいですか?」って聞くの。
B:舌切り雀かい!なんでクリスマスが日本昔話になってんだよ。
A:しかし、何も知らない男の子は、迷わず大きなつづらを開けてしまい…
B:ああ、危ない危ない!
A:箱から白い煙がブワーと出てきて…おじいさんになってしまいました。
B:浦島太郎かい!!
A:おじいさんになった男の子は、ちょうど60歳だったので、赤いちゃんちゃんこをもらいました。
B: 還暦のお祝いすなっ!
A:そして、赤い帽子をかぶり、サンタクロースとして働くようになったのです。めでたしめでたし。
B:ぜんぜんめでたくねえよ!いきなりサンタになって、日本の伝統はどこいったんだよ!
A:安心してください。ソリをひくのはトナカイじゃなくて、狛犬ですから。
B:いいかげんにしろ。

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