知らない結末
群れに身を任せただけの牡羊を無罪と証明できるだろうか
さみしいと冬は泣いたりしませんがカーテンの裏にこぼれた結露
むすばれた指をほどいちゃいけないよ すぐに大人になってしまうよ
契約を結ぶふりして逃げ出した 火の輪くぐりは嫌だったので
トイレットペーパーの芯から覗く君の睫毛は僕に似ている
靴ひもを結ぶふりして休んでる若い天使を見逃す女神
理解したふりをするからまた君は知らない青に戻ってしまう
チケットを買う客たちに結末をそっと耳打ちしてくれる猫
守れずに泣いた全ての約束を結び目として登れ少年
5等星だったのに、豆電球はもう眩しくて眠れずにいる
眠れずに夜明けのバスに乗り込んだきみは静かに金色になる
連結をすればふたりは汽車になりアンドロメダの彼方へ消えた
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