見出し画像

何故自信がないのか

後悔するくらいなら、
挨拶ぐらいしたらよかった。

自分には幼馴染という人がいた。
仲はとても良かった。
というか、幼稚園の年少組の女の子が私しかいなくてあとは男の子数人だけだった。


家もほぼ隣りで、
たぶん毎日遊んでた…はず。


年中から人数が増えて、
私も女の子の友達ができた。嬉しかった。


男の子はスポーツにハマり、
私は家がごたつき始めて暗くなってた。ゲームが友達。


年長に上がり男の子は人気者に、
グループの中心になっていった。
取り巻きの一人に「あんた馬鹿で、大馬鹿で、自殺して、死んじまえ」と言われていつかこいつ復讐してやろうと思っている。

そんな感じで私は幼馴染から離れ始めた。
身体もストレスで悪くなって、小学校、中学校と行けなくなった。ちなみにそのときに自分の楽しみは本だった。図書館職につけてよかったと思ってる。


一人でいることが苦手じゃなくなった。
公文式にも行ってて、勉強だけはなんとかついていけた。
冬休みに、一人で公園で雪遊びしてたら、
幼馴染が家から出てきた。私は怖くなって逃げた。
その取り巻きも怖かったし、何よりその幼馴染が自分のことをどういうふうにみているか不安だった。

幼馴染はとてもかっこよくなってしまったのだ。身長も馬鹿でかくなり、スポーツもできて、グループのリーダー的なポジションになってモテモテだったのである。
スーパー戦隊シリーズが好きで、あののんびりした子がこんなにでっかくなってしまった。しかも陽キャ友達も増えて、近寄りがたくなったのだ。


一方私は陰キャを貫いていた。

そんな過去があり、すっかり忘れて先週たまたままたあの公園を通り抜けたとき、彼の家のブランドが全て閉まっていた。人の気配がない。
でも洗濯物が干してあって、誰か住んでいるのかな?と思った。

そうじろじろ買い物袋を持ちながら見ていたら、そこからアメリカの砂漠を走るような車と、見た目強盗犯かサバゲーするスタイルのめちゃくちゃ怪しい男が玄関から出てきた目があってしまった。


まじ、誰だよ、あれ。


仮にも私はあの頃から身長も体重も見た目もかなり細めになって、一見して誰かわからない人になってるからたぶん分からないはず。


その場から逃げてしまったのだ。買ったヨーグルト悪くなるし。


もしあれが幼馴染ならば、
あれは自分のご家庭はどうしたのだろう。お子さんはあんな父親をみて怖くないだろうか。あのスタイルの父親をみて喜ぶ幼子はいない…だろう。

せめてUNIQLOでもいいから判別できるファッションで登場して欲しかった。


昔から不思議っ子なのは変わらないなぁと、
しみじみ思い返すのだ。
今度出てきたらものすごくツッコミいれそう…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?