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人類誕生の謎〜アダムとは〜

皆さん聖書は読まれたことはあるでしょうか。
読んだことのない方も、創世記で神が7日間で天地を創造されたこと、アダムとエバの話などは有名なのでご存知と思います。

聖書は事実が書かれた歴史書ですが、そのまま読むとどうにも信じ難いおとぎ話やフィクションのように感じる部分も少なくありません。

ですが聖書は正しい読み方を知れば、実にリアリスティックで、そんなに難しくなく荒唐無稽な話でもありません。

ただし、その肝心の読み方を詳しく教えてくれる人が少なく内容も難解なために、物心つく頃には信仰心を失ってしまう人が多いのも事実です。

もし私も読み方を知らなかったら、到底信じられなくて1ページ読んで終わっていたと思います。

では聖書の正しい読み方とは何でしょうか。

旧約聖書のイザヤ書34:46を見ると

聖書を詳しく読みなさい。全て連れ合い(英語だと“mate”)がある」と書かれています。

「あなたがたは主の書をつまびらかにたずねて、これを読め。 これらのものは一つも欠けることなく、 また一つもその連れ合いを欠くものはない。 これは主の口がこれを命じ、 その霊が彼らを集められたからである。
イザヤ書‬ ‭34:16

聖書には「問題」もあれば、
必ず連れ合いとなる「答え」もあります。

つまり「聖書の疑問は聖書で解く」ことができるのだと教わりました。聖書には問題を解くヒントとなる聖句が散りばめられています。

また、もう一つ大事なこと。それが
聖書は比喩で書かれている」ということです。

エゼキエル書20:49や、マタイ13:3などを見ると「神様は譬(比喩)で話される」という記述があります。

聖書を読む時、そのまま文字どおり読むのではなく、それぞれ何を比喩しているのかを聖書で解く必要があるのです。私はこれを初めて聞いた時、まるで謎解きのようだと思いました。

私にこれらを教えてくれた牧師は、聖書の疑問を解くために、聖書を2000読以上したそうです。
祈りながら研究を重ね、ある時は一つのテーマについて10年以上も向き合いながら、一つ一つの答えを見つけて教えてくれました。

今日はその中でも、ある気になるテーマ、人類誕生の謎「アダム」に関する疑問についての解き明かしをご紹介したいと思います。

アダムとは

アダムはユダヤ教、キリスト教、イスラム教の伝承によると、創造主ヤハウェによって創られた最初の人間であるとされています。

語源として、Adamという語は、ヘブライ語で「地面」を意味するadamah(アダーマー)という語の男性形。
同時に「人間」(アーダーム)という一般的な名詞としても使われています。

創世記2:7を見ると「土のちりで人を造り」とあります。ここで人はアダムのことであり、
「土・地面(adamah)」で創られたと書かれていることから「アダム」と呼ばれるようになりました。‬‬

「主なる神は土のちりで人を造り、命の息をその鼻に吹きいれられた。そこで人は生きた者となった。
‭‭創世記‬ ‭2:7‬

Q.本当にアダムは土で造られたのか

上述の創世記2:7で「土のちりで人を造り、命の息をその鼻に吹きいれられた」、つまり土でアダムを造ったとあります。

ここで疑問が湧きます。

果たして神様は本当に、土のちりでアダムを造ったのでしょうか。

…なわけn

ないですよね。安心してください。
土をこねこねしても造れません。

じゃあ嘘を書いたのか?
今回は先に答えを言ってしまいます。

ここでの「土」は本物の土ではなく
なんと、、、

人間の「遺伝子」を表しているそうです。

えー!!?何やそれ?と思ったあなた。

これを裏付ける2つの理由があります。
(牧師が10年以上かけて研究された貴重な話で、このnoteを読んでくださった方だけにお教えします!)

土と人間の体の成分

一つ目は聖書の記述ではないですが、
裏付けとして、実は土と人間の体(遺伝子)の成分はとても似ていると言われています。
東京農業大学名誉教授の後藤逸男氏のレポートをお借りすると、以下のように書かれています。

人は生物で土は非生物と、一見まったく違うように思われがちだが、両者には大きな共通点がある。
人の体を構成する元素は多い順に酸素・炭素・水素で、一方の土は酸素・ケイ素・アルミニウムで全体の約90%を占める。酸素を最も多く含むことも両者に共通するが、重要な点はそれぞれ2番目の炭素とケイ素だ。
「土の元素組成と粘土鉱物」
https://agri-biz.jp/item/detail/4305?item_type=1

両者とも酵素が最も多く、また2番目に多い炭素とケイ素も同じ炭素族の元素、いわば親類とも言えるそうです。
人間の体(遺伝子)と土の成分は極めて似ていることが分かります。

また、人間の体を「ちり」と喩えて「土に帰る」と表現した聖句もあります。

ちりは、もとのように土に帰り、霊はこれを授けた神に帰る。
‭‭伝道の書‬ ‭12:7‬

ご存じの通り、実際に人間の体は数ヶ月あれば土に還ります。この聖句からも人間の体の成分と土の類似性を感じます。

時代性を考慮して読む

2つ目の聖書を読む時のポイントとして、聖書を読む時は必ず当時の「時代性」を考慮しなければならないと教わりました。

真理、法則は過去も今も変わることのない永遠不変のものです。
今回の聖句について考えてみても、現在も過去も同じく遺伝子で人間が造られるのが当たり前で、過去は土で造られていたわけではありまん。

ではなぜ当時「遺伝子」ではなく「土」と話した/書いたのでしょうか。
ここで当時の状況を考えてみましょう。

まず創世記は今から約6000年前の出来事であり、記述は3500年前にモーセが書いたとされています。

現代でこそ「人間は遺伝子から作られる」ということは教科書でも習いますが、果たして当時3500年前のモーセはそのことを知っていたでしょうか。

そもそも遺伝子が発見されたのは最近のことで、1869年に初めてDNAの存在が明らかになりました。
つまりモーセの時代には、当然「遺伝子」なんて言葉も概念もなかったわけです。

もし神様が当時モーセに「遺伝子で人を造った」と伝えたとしても、
モーセはきっと「イデンシ…?何それ美味しいの」と困惑して記録ができなかったと思います。

だからこそ、神は当時の人々やモーセが認知できた、かつ遺伝子に最も近い物質である「土」という言葉に替えて、モーセに記録させたという話です。

私はこれを聞いてなるほどな、と腑に落ちました。このように聖書には、当時の時代性を考えると解けてくる話が他にもたくさん出てきます。

余談ですが、関連聖句として、エバの誕生に関する以下の聖句についても、同じ考え方で解くことができます。あばら骨が何を指すか、など。聞いたら感嘆すると思います。今度また記事を書くのでお楽しみに。

そこで主なる神は人を深く眠らせ、眠った時に、そのあばら骨の一つを取って、その所を肉でふさがれた。 主なる神は人から取ったあばら骨でひとりの女を造り、人のところへ連れてこられた。 そのとき、人は言った。 「これこそ、ついにわたしの骨の骨、 わたしの肉の肉。 男から取ったものだから、 これを女と名づけよう」。
‭‭創世記‬ ‭2:21-23‬ 


Q.アダムは最初の人類なのか

1つ目の疑問、土が何なのかは解けましたが、もう1つの疑問が「アダムは本当に最初の人類なのか」ということ。

創世記2:7を見ると「神が命の息を吹き入れたことで人は生きた者となった」と書かれています。
またコリント人への手紙I 15:45を見ると「最初の人アダム」という記述があります。

これらを根拠として、アダムは「最初の人」「人類誕生の祖先」として考えられています。

聖書に「最初の人アダムは生きたものとなった」と書いてあるとおりである。しかし最後のアダムは命を与える霊となった。
‬コリント人への第一の手紙‬ ‭15:45‬

ところで一般的に言われる人類誕生とはいつでしょうか。

諸説はあるものの、一般的に最初に人類(アウストラロピテクス)が誕生したのは、約500万年前のアフリカであると言われています。

かたや、創世記のアダムが生まれた当時は約6000年前。

常識的に考えるとアダムを人類の先祖とするのは到底信じがたいですよね。

ではなぜ神はアダムを「最初の人」と言ったのか。以下、解き明かしを見てみましょう。

命の息とは

まず注目したいのが「命の息をその鼻に吹きいれられて、人は生きた者となった」の「命の息」とは何なのかということ。

冒頭にも書いたとおり、聖書の疑問の答えは全て聖書にあります。
今回の謎を解くために、聖書の中にある「息」に関する聖句をいくつか見てみましょう。

主なる神はこれらの骨にこう言われる、見よ、わたしはあなたがたのうちにを入れて、あなたがたを生かす。
エゼキエル書37:5
しかし人のうちには霊があり、 全能者のが人に悟りを与える。
‭‭ヨブ記‬ ‭32:8‬ 
その時になると、不法の者が現れる。この者を、主イエスは口のをもって殺し、来臨の輝きによって滅ぼすであろう。
‭‭テサロニケ人への第二の手紙‬ ‭2:8‬

「息」に関する聖句がたくさんありますね。

見た感じ、どうやらそのまま普通の「息」を指しているわけではなさそうです。
人を生かし、悟りを与え、不法な者を殺すイエスの口から出る息とは何でしょうか。

聖書には他にもたくさんの比喩がありますが、実はほとんどが人間自体や神様に関連するものを指しています。

私に教えてくれた牧師は、この「息」とはすなわち「神様の生気」を表しているのだと教えてくれました。
※「生気」…生き生きとした気力、活気のこと。

人類の歴史を遡ると、もともと言葉や死も分からず、直立二足歩行である以外は猿と同レベルでしたが、猿人、原人、旧人、新人と、だんだんと知能が発達していくようになりました。

そして、発達していく中で、ようやく神様の考え/思想を受け入れる知能レベルにまで成長した人物が現れました。それがアダムとエバでした。
(神が人間を創造した前提で話しています)

この聖句の「息」は神様の生気を表し、
つまりアダムは

「初めて神様の生気を受けて精神と信仰が生き返った人」
「人類の信仰的な先祖」

になったということでした。

ちなみに聖書の続きを読むと、その後に大事件があるのですが、、この話はまたいつか。

まとめ

聖書の基礎知識やベースを省いて書いてしまった部分もあるので、分かりにくい箇所もあったかもしれないですが、、
いかがでしたでしょうか?

結論をまとめると以下になります。

  • 「土」は「遺伝子」の比喩。
    アダムは土で造られたのではなく、土と同じ成分である遺伝子で造られた。

  • 「息」とは「神様の生気」のこと。
    「はじめの人アダム」は「人類の先祖」ではなく、「初めて神様の生気を受けて精神と信仰が生き返った信仰の先祖」であった

絶対自分では思いつかないし、聞いてみると
なるほどな〜と思いますよね。

正直この聖句を解かないでそのまま全てを信じても、信仰者と言えるかもしれませんが、
しかしそのままにせず解いて教えてくれたからこそ、私のような現実主義者も信じることができました。貴重な答えを教えてくれた牧師には本当に感謝しています。

初めての聖句解説で慣れないところもあり、
長文&分かりにくかったかもしれませんが、
読んでくださってありがとうございました!

聖書は読み方がわかると、とても合理的かつ科学的で楽しく読むことができます。

まだまだあっと驚く御言葉が多くあるので、
気ままなペースで投稿できたらと思います。
次回もお楽しみに!

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