毒魚&危険魚の知識(アイゴ)

インターネットの普及により、私達の趣味は多角的に広がっている。
誰かの投稿がきっかけで、海と触れ合うことになった方々もいるはず。
そんな方々のために、不意な被害から身を守る知識
【身守りスキル】の向上になれば嬉しいです。
磯遊びやビーチコーミング、海水魚採取やシュノーケリングなどで
海と触れ合うには有毒生物・危険生物・有害海藻が生息しています。
正しく認識をしてご自身の海との触れ合いレベルをアップして下さい。
知識を得れば、冷静に対処できるようになります。

【アイゴ】藍子・阿乙呉


漁港の岸壁や堤防釣りで、強烈な引きを味わったことがある方もいるかと思います。背鰭(せびれ)の13本の棘(とげ)のほか胸鰭(むなびれ)の棘と尻鰭(しりびれ)の7本の棘にも毒があり、釣り上げたあとの扱いはとにかく慎重に。
稚魚は輝きのある茶褐色
大群で移動し海藻を貪っている(むさぼっている)。

アイゴの毒針に刺されると、直後に激痛が走り数時間は続く。
刺された直後の患部は白くなるが、その後炎症に移行し充血して赤くなる。
更に変色して紫色になる。毒針の成分はタンパク毒。
重篤(じゅうとく)に至った場合には、全身麻痺の報告例もあります。
アイゴの稚魚は沖縄では「スク」と呼ばれ食されるが、食中毒の報告がある。幼魚の食中毒に至る毒の成分は不明である。
雑食性だが基本的には藻類食なので、胃の内容物の藻類毒が起因かもしれないと私は考えている。

アイゴ・Dusky rabbitfish(ダスキーラビットフィッシュ)
アイゴは鰭の棘、全てに毒があると認識したほうが無難。

もしアイゴに刺されたら!

応急処置として、先ずは傷口の毒を吸引し患部から毒を吸いだす。
もしくは傷口を切開して毒を絞りよく洗う。
病院に行くまでの間に可能であれば、
なるべく熱いギリギリ我慢できる熱さ40度以上から50度ぐらいのお湯に、30分以上は浸けることで痛みが和らぎます。
毒の種類はタンパク毒
アルカリもしくは、酸を患部に付けることで痛みが和らぐ。

分布
青森県以南の沿岸海域

出現場所
成魚は岩礁や藻場、ゴロタ場
幼魚は漁港の岸壁や堤防・スロープでよく確認される。
夏場にはアイゴの幼魚が大群で浅場の海藻を食べている。
成魚へと成長するにつれ単独になっていく。
基本的にアイゴから襲ってくることはないが、釣り上げたアイゴは
全ての毒針を立て暴れるので素手では触れないように扱う。

食味感想
アイゴは内臓(胃袋の内容物がとにかく臭い)の臭みが身に移りやすい。
更には苦玉(にがだま)と呼ばれる胆嚢(たんのう)の鮮度落ちが早く、
この胆汁の苦味が腹身にまわり臭みと苦みで不味くなる。
持ち帰って食べるのであれば活魚として活かして持ち帰るか、
鮮度が良いうちにエラワタの除去をし、血抜きをすれば全く臭くなく食べれる。季節にもよると思うが、房総産で夏場だったが脂はのっておらず非常に淡白な味の印象。焼き魚でしか食していないが、鶏肉のささ身に近い感じでした。

アイゴに刺された経験がある方は、その時の状況や痛み等を教えて下さい。万が一刺されてしっまた時に、より冷静に対処できるように、こちらで共有していけたらと思いますので、よろしくお願い致します。





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