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会話は言葉での約束

会話は言葉で相手に影響を与えること

とても良い本を読みました。
カラーの仕事に関わらず、言葉を仕事の核に使っている方は、必見です!

相手をコントロールしたい

特にビジネスの会話では、相手を自分の思う方向に動かしたいという意図が含まれます。
それを察するための駆け引きには、言葉を多く知っていると有利です。知っていると、適切なニュアンスの言葉で、相手の印象を操作することができます。

会話は自分も聞いている

作者はトランスジェンダーで、それをカミングアウトしています。
ただ、カミングアウトまでは「同性愛なんて・・・」といったようなニュアンスの言葉を、友達との会話で言い続けたという、苦しい経験があったのではないかと、私はこの本を読んで感じました。

会話での嘘を、自分は聞いています。
嘘を続けると、当然、自己肯定感が下がります。

つまり、自分もコントロールされているのです。


言霊と祈り

口にしたことに命が宿るのは、そういうことだと思いました。

人は言葉で考えるので、口に出さずとも、音読した言葉でも自分が知らず知らずにコントロールされてしまう。

ポジティブなことを言い続ければ、ポジティブにコントロールされる。逆もしかり。

嘘の言葉で、自分との約束を重ねていくと、嘘が現実の自分となってしまいます。

この本を読んで、なぜ人は、神というフィクションや故人の墓前で祈るのか、ヒントをもらった気がします。

本書で、めぞん一刻の、響子さんの亡きパートナーのお墓の前での名シーンと共に、下記の解説があります

死者への語りかけは、しばしばこのように話し手が心の底から誠実に語っている言葉を描く演出として登場します。なぜそのような誠実さを生じさせるのか。それもまたコミュニケーションが約束事を生み出すものだという観点から、もはやともに約束事を形成することの叶わない相手とそれでも約束事を形成できたら、という祈りのような想いを見出すことで説明できるように思います。

三木 那由他:会話を哲学する コミュニケーションとマニピュレーション (光文社新書)

亡き家族や神への言葉は、誠実です。
嘘をつく理由はありません。

毎日祈りを捧げる方は、誠実な言葉を、毎日自分に言い聞かせて、良い約束をしていることになります。

その誠実な言葉が、その人を作ります。

だから、天災が命に直結した数万年、数千年前から、人間関係などで災いが多く、嘘をついて逃げたくなるような現代まで、人は祈りを続けているのだと思います。

祈りの時間は、嘘をつかなくて済む、救済の時間です。


ポジティブな言葉を、言い聞かせ続ける

仕事なんて、人生の一要素ですが、フィクションの中に生きて、集団活動をする人間の社会においては、重要な要素です。

仕事で成功するかは、運の要素が大きいと思います。
いくら頭が良くても、仕事に恵まれない人は、たくさんいます。

ありがたいことに、今現在、私はカラーリストよりお仕事を頂いて、生活できています。
要因は運90%以上ですが、残りは、ポジティブな言葉を言い聞かせ続けてきたことかなと感じます。

売上が0円でも、
「今日はこれをしたから、昨日より1mmは進んでいる」
と思い続けてきました。

トラブルなどで悪いことがあっても
「良い経験をした。次は今回よりうまくできる」
と言い聞かせてきました。


言葉は約束。

偶然、私の文章を読んでいただいた方に、良い約束ができるよう、ポジティブになる発信をして参ります。