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リフが優勝<映画 『ウエスト・サイド・ストーリー』のネタバレです>

トップ画像は内容とまったく関係ありません。すみません。
私がよく行く映画館でスピルバーグ監督の 『ウエスト・サイド・ストーリー』の上映が終わってしまいました。
最初に見たとき、リフが、優勝! となり、リフ目当てでもう1回見に行たら、やっぱりリフ優勝だけど、みんな大優勝ってなりました。
近場の映画館では見られなくなってしまったので、配信しているサブスクに入るのか、動画を購入するのか、それとも5月に販売されるDVD、Blu-rayを待つのか、めっさ悩みながら関連動画をYouTubeで漁っている次第です。

簡単に作品を紹介しておきますと、
『ウエスト・サイド・ストーリー』とは『ロミオとジュリエット』をベースにして作られたブロードウェイミュージカルで、1961年に映画化されたものを、スピルバーグ監督が再度映画化した作品です。
1961年版の日本語タイトルは 『ウエスト・サイド物語』、今回のは 『ウエスト・サイド・ストーリー』、タイトルだけで違いが分かるので、助かります(私が)。
物語は、ニューヨークのウエストサイドでポーランド系の不良グループ、ジェッツとプエルトリコ系の不良グループ、シャークスが敵対関係にある中、ジェッツのリーダー(リフ)の親友で、今はグループから距離を置いているトニーと、シャークスのリーダー(ベルナルド)の妹のマリアが、ダンスパーティで出会って恋におち、、、
というもので、先日開催された第94回アカデミー賞で、アニータ(ベルナルドの恋人)役のアリアナ・デボーズさんが助演女優賞を受賞されました。
ちなみに、1961年版でもアニータ役のリタ・モレノさんがオスカー受賞されていて、本作でもトニーがお世話になっているドラッグストアのおばちゃんという役どころで出演されています。

ということで、リフとはジェッツのリーダーの役名です。ジェッツの仲間大好き、トニー大好き、たぶん喧嘩も大好きで、ついでに不良少年たちを取り締まるクラプキ巡査のことも結構好き。ダンスはしなやかで美しく、歌っているときやお芝居しているときの表情や所作のひとつひとつがキラキラしているんです。
映画の冒頭、ジェッツのテーマソングでの登場シーンで、
「わ、なんかカッコいい人出てきた!」
と思ってから、死んでしまうまで、私はとにかくリフの姿を追っかけて、探して見てしまいました。
リフという役柄は物語上、敵対組織にやられないとその先の展開にすすまないキャラクターだから、この結末は分かっていたとはいえ、リフに偏りすぎて映画に入り込んでいた私は、
トニーがあのときダンスパーティに行かなかったら、リフは死ななかったのにーーー!
などとあほみたいなことを、ついつい考えてしまいました。
まあ、もしもトニーがパーティに行かなければ、そもそもこの物語は始まってもいないし、映画も作られていなければ、私がリフと出会うこともなかったのですが。。
まずはこちらの動画をお借りしたいと思います。
20世紀スタジオ ホーム エンターテイメントの本編プレビュー動画です。前半の盛り上がりシーンである、ジェッツとシャークスの男女みんなで歌い踊るシーンを公式が見せてくれるなんて! めちゃ嬉しい。

みんなで踊るシーンでも、リフの姿勢の美しさ、ターンの美しさ、恋人とのペアダンスでのリフトの美しさに見とれる以外ないです。
リフトされている彼女も美しくて、ヒールの先で威嚇する(?)ところ、何度見てもひやっとします。
映画を見ていたときから好きだったのは、4’37”頃、アニータが「ハビ! もっとのれるやつやって!」と叫んで、リフがニヤッとするところ。わあ、好き。
あと、この動画を見ていて気が付いたのは、2’19”頃、ジェッツとシャークスが喧嘩しそうになったとき、みんなを止めるクラプキ巡査(画面には映っていない)を見て、すごい笑っているところ。
これはお芝居なのか、それとも画面では見えていないクラプキ巡査とジェッツの子らの芝居が面白くてほんとに笑っているのか、とても気になるのです。いやもう、ほんと好き。
そんなこんなでリフの好きなとこは、たくさんありすぎるのですが、死んでしまう場面でも、
トニーをかばってベルナルドに刺されるわけですが、トニーに心配させないようにふるまうところ。
「(にこっ)なんてことないよ(バタン)」
という感じ。(記憶があいまいで、セリフなどなど違っているかもしれないですが)
思い出すだけで泣けてしまう。
ちなみに、リフは出ていないですが、YouTubeのDisneyMusicVEVOで公開中の”America”もよく見に行っています。

ストリートでのダンスシーンが圧巻。素晴らしい。アニータの華やかさが際立ってますよねー。
ベルナルドのダンスのキレもすさまじいです。作品ととおして、ベルナルドはリーダーの顔とマリアのお兄ちゃんの顔と、アニータの恋人の顔の全部が魅力的なんです。怖いのと可愛いのが同居している魅力というか。

あと、すごく胸に残ったところ。
リフもベルナルドもいなくなって、アニータがマリアの伝言をつたえに、リフの恋人とジェッツの仲間たちがいるドラッグストアに出向く、というシーンがあります。
リフの恋人もアニータも、敵対するグループに恋人を殺された立場で、憎みあっている状況で、最初はリフの恋人もみんなと一緒にアニータを罵倒するのですが、
だんだんと男子たちがヒートアップして歯止めが利かなくなり、アニータに乱暴しそうになるとき、リフの恋人が必死で止めようとするんです。
結局、彼女は止めることはできないのですが(その後、ドラッグストアの店主が助けに入るのでアニータは無事)、
そのときの彼女には、ジェッツだのシャークだの、人種の違いだのは関係なく、女性としてアニータを助けたいという思いしかなかったように感じました。
うまく表現できないですけど、目の前の人を助けなければ、と思う一瞬の感覚とそれを行動に移すことって、自分が何らかの争いのさなかにあった場合、とるべき行動のヒントになるような気がしました。自分は彼女のようにふるまえるかと自問自答する、ということも含め。
映画の場面として、描いてくださったスピルバーグ監督にも感謝です。

以上、私の映画 『ウエスト・サイド・ストーリー』ネタバレ感想文でした。
もちろんトニーとマリアもよかったし、クラプキ巡査どの歌もよかっし、先日のグラミー賞の舞台で、マリア役のレイチェル・ゼグラーが歌った”somewhere”も素敵でしたが、なにせ、リフ優勝なので、今回はこのへんで。


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