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【過去の記憶】『レディ・プレイヤー1』の公開前、何を想っていたか。

リアル「オトナ帝国」みたいになりそう

予告を観て何を感じましたか?自分は観ていて、不思議と心の底から湧き上がるワクワク感と鳥肌が立つのを感じました。ストーリーはごく単純です。バーチャル世界の中に隠されたイースターエッグを皆で探すというもの。結末まで想像できてしまいそうなしまいそうな内容です。なぜこんなにも単純なストーリーにワクワクしてしまうのでしょうか。それは登場する数々の既存のキャラクターにもあるのでしょう。

懐かしのキャラクター達

描かれている世界では、若者を中心に皆がバーチャル世界に入ります。そこではたくさんのキャラクターが登場しています。映画やアニメ、ゲームの世界のキャラクター達が一つの世界に集結しています。本編ではどのくらいこの懐かしのキャラクターが登場するかわかりませんが、予告を観る限りどの世代にも「懐かしい」という感情が刺さります。大人から若者までどれか自分の知っているキャラクターを見つけることにより、そこに興奮を覚えます。YouTubeのコメント欄には、登場したキャラクターに興奮するコメントで溢れかえっていました。

スピルバーグ監督のもつ”ベタ”

キャラクタ―で刺されば、あとはいかに心に刺さるストーリー展開にするか。先ほどストーリーは単純と書きましたが、単純でいいんです。それにより、より心を軽くして登場人物に対して共感を生むことができます。”ベタ”が逆に良いのです。”ベタ”と書くとネガティブに感じるかもしれませんが、これはスピルバーグ監督のもつ表現の特徴であり、優れた人物のもつ大事な個性なのです。なので、この”ベタ”はスピルバーグ監督にしか出せません。皆さんもありませんか?映画を観ていて、「あーこの監督っぽいな」と感じること。

”ベタ”なストーリーがあるからこそ、キャラクターが印象強く記憶に残ります。そのキャラクター達が集まって魅力を高めてくれているのがこの作品なのだと感じます。

映画が未来に残すものとは

映画は、観た者の心に何かを植え付けてくれます。スピルバーグ監督の映画の最大の魅力は、後世に残る何か、植え付けてくれる何かがあるということ。それが多くの場合はキャラクターから出てくるものだと思うのですが、興奮させる要素はあるこの映画にはその植え付ける何かがあるのでしょうか。実際に映画を観るまではわかりませんが、この映画に関しては心に残るキャラクターではなく、観た者の心に残る”世界”を描こうとしているのだと思います。いつかバーチャル世界が近づいた時、この映画の真の魅力に気づくことができるのでしょう。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』公開時も、当時の人々は今の人々と同じような気持ちになったのでしょうか。

リアル「オトナ帝国」

公開を控えたこの映画、これまでの作品達のフィーチャーがポスターやイベントなどにも色濃く出ています。

この映画による現象、何かに似ていたように感じました。『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』に似ているのではないでしょうか。「20世紀博」の開催により、懐古ブームが起こり、テレビでは昔の作品の再放送ばかりになる。オトナ達は昔に戻りたいと思うようになる。そこで「明日、お迎えにあがります」というメッセージ。現実の世界で懐古ブームが続けば未来にどのような影響が生じるのでしょうか。ポジティブでもネガティブでもなく純粋に結果が気になります。

VR技術が浸透した未来を想像させてくれる映画になるのか、オトナたちが現代に辟易し子供時代に帰ってしまうのか。4月20日の公開が待ち遠しいですね。

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この映画に対して本当に気になることは、昔の作品に触れたことのない子どもたちが観たあとに心に何が残るのかということ。登場するデロリアンに興奮する大人達は、子供にはどう映っているのでしょうか。

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