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<氣志團万博であの日のボクが目撃したモノ>30代男子が令和になってSMAPファンを自覚した話3


あの日、一週前に直撃した台風15号により氣志團万博は開催を危ぶまれていた。

開催三日前に予定通りの開催を発表した時、まだ近隣が停電しているのにと非難の声が殺到した。予報も前日まで雨予報、出演者はみなMCで被害に触れていた、氣志團綾小路翔さんの開会宣言も迷いが伝わってくるものだった

せっかく来たのだから楽しむことにしていたボクにも心の引っ掛かりはずっとあった。        元々人気バンドが多いところに新しい地図の参戦も決まり、早めに売りきれた二日目は今までに見たことないほどの人出。  ボクは初日に気に入った野毛山カレーを次の日もリピートしていた、近くにカラオケゾーンがあり来場客がSMAPやももクロを歌い盛り上がっていた。  メインのMOSSAIステージの順番はマキシマムザホルモン→田原俊彦→新しい地図    ホルモンの楽しく激しいステージが終わってロックキッズがはけ、トシちゃんと三人のファンであろう女性たちが前の方に流れてきたのでボクと連れはステージ端のなるべく前で見れるように移動していった。周りは目当てに来ている女性たちが半分、物見で集まった観客が半分といった雰囲気でした。

そしてトシちゃんのステージが素晴らしかったこともここに記しておきたいと思います、バブルを感じさせるステージングに佇まい、中盤の有名曲メドレー、そして一人でも達者なMC、自分で昭和か!って突っ込んでいたけど、まさに昭和後期の能天気な空気をまとい元ジャニーズの先輩として布石を打ってくれた

氣志團万博では登場前毎回煽りのVTRで氣志團との関係性を見せて次のアーティストを楽しく呼び込んでくれるのが名物になっている、立木文彦さん※1 のナレーションも心地よいのだが新しい地図のVTRが流れ出した瞬間不思議な感覚にとらわれた。

ずっとTVの中で、いいともで、スマスマで、紅白で見てきていた三人が氣志團万博のフォーマットに乗っている。それまで実は目の前に現れることに現実感が無かった。                   これは大変なことが起きているのかもしれない。そんな気がしだしていた。

日もすっかり暮れた18:30三人のステージが始まった、スモークが焚かれ、期待を煽る出囃子と飛び出してくるダンサー、観客の高まったボルテージに最適のタイミングで彼らはせり上がってきた。

万雷の拍手を受けながら一人だけ後ろを向いていた慎吾ちゃんが満面の笑みで振り返った瞬間、本当に全員が歓喜の悲鳴を上げた。            その瞬間気が付いた、ボクが良かった時も悪かった時も大きな災害があった時も30年近くずーっと変わらずポジティブにSMAPは活動していた。その事に安心し支えられて居たのだと。            三人はテレビで見るそのままの姿とキャラクターで、目の前で楽しそうに、嬉しそうに、ちょっぴりドキドキしながらワクワクしている、それが本当に嬉しかった。                     端の方まで三人は代わる代わるやってきて笑顔で手を振ってくれた、ボクはちぎれんばかりに手を振り名前を叫んだ、純粋にただありがとうを伝えたかった。

トリで出てきた氣志團がジャニーズメドレーを歌いその中にSMAPの2曲がしっかり入っていた事もこの日の思い出に花を添えた。            雨の予報にもかかわらず終演まで二日間晴れ、賛否両論あったものの11,844,233円の募金も集めて特別な氣志團万博は終わった。    

帰ってからすぐSMAP時代のライブDVDを買い、番組の動画を漁り、ななにーのバックナンバーを貪るように見て確信した、氣志團万博で見た三人はSMAPの看板も歌も取り上げられ、TVからも締め出されても変わらない活動をする強い意志に溢れていた。だからあんなに心が震えたのだ              

変わりながらも変わらずにいる事、どれがどれだけ大変な事か。

あの日からボクは多幸感とトキメキに囚われたままである 


※1碇ゲンドウ役や行ってQ!で有名、ももクロのライブの煽りナレーションもしてくれている

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