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テーブルと座卓と祖父の足跡

答えを先に書くと「座卓」である。

まるで聞いたことがなかった、
ということはサスガにないと思うが。

ああ、あれは、座卓というのか。
そんな出会いがあった。

おまけ付きで。


実家の、あのテーブルが‥‥。

なんてことを話しながら、あれ?、
あれって、日本語では何ていうんだ?

ここでいうテーブルは座卓のことである。
足の短い、畳や床の上に座って使うヤツ。

大昔からある、というイメージはなかった。
屏風絵や浮世絵なんかでも見た覚えがない。

ちょうど実家に電話をする用事があったので、
ついでに聞いてみた。

床の間にテーブルがあるでしょ?
ああ、あの座卓のこと?

と、凄い速さで答えを得た。


そうそう、あれのこと。

収まりが悪かったが、
うまい具合に次の質問が湧いて出た。

あれの、先代の座卓の、天板の裏に、
墨でなんか書いてあったでしょ。

と、昔話に持ち込んだ。

現役の座卓は10年くらい前に新調したもの。
先代はその時に引退し、いまは物置の隅。

裏側なのであまり目にする機会もないが、
小学生の頃に気にしていた時期があった。

が、読めなかった。

内容からすれば読めそうなものだったが、
なにぶん達筆(たぶん)だったので。


○○市合併記念。

だそうだ。
祖父の書であるという。

なぜそんな記念で座卓を作ったのか。
次の疑問が湧く。

幸い、知っている人が生きている。

いわく、幾つかの村と市が合併した当時、
祖父が村会議員をしていたので、と。

きっと色々あったのだろう。

記念に座卓を作るという感覚は、
よくわからん、とのこと。

ちなみに。

座卓が使われ始めたのは明治の頃で、
西洋のテーブルの影響とのこと。


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