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ぬ、ば、た、ま

ぬばたま。

ヌバタマとはなんぞや?

それは、私がきちんと覚えている
唯一の枕詞(まくらことば)。

黒、夜、宵、髪などにかかる。
夢や月にもかかる。

「ぬ」「ぬば」で、どろりとしつつ、
それに「たま」が付いて、つるりとする。

そんな語感が面白くて覚えていたが、
実在しない空想上の何かだと思っていた。


そのたぶん10年くらいあと。

実家に行ったら、
見慣れぬ植物が光っていた。

黒い玉が連なっている。

これ、なに?
ん?、ぬばたまだよ。

え?!

てなもんである。

架空の存在と勝手に思い込んでいたものが、
しれっと目の前の花瓶に挿さっている。

へー。


と、まぁ、それだけのお話ではありますが。

ぬばたまはヒオウギの実のことです。

ヒオウギ、緋扇。
秘奥義じゃなくて。

ちなみにぬばたまは(読みづらいな)
漢字では「射干玉」と書くそうです。

こりゃ読めないな。


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