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働き者と小人さんと

深夜の作業などで。

うとうとしていると、
小人さんが手伝ってくれる‥‥。

まぁ、何回か見たような気がするけど、
手伝ってはくれなかったと思う。

さすがの小人さんも
仕様書の行間を読むのは無理らしい。

なんてことを考えていると、
あっという間に時間が過ぎてしまう。

きっと小人さんにも悪いやつがいて、
そいつは時間を盗んでいくに違いない。


さて、そんなある日の遅い時間。

視界の端で何かが動いたような。

おや、今日は小人さんが早いな。
疲れが溜まってるってことか。

なんて思ってたら。

数分後、視界のど真ん中、
数メートル先の壁に走る影。

社内には既に誰もいない。
いたところで、あんなに小さくない。

消しゴムくらい、かな。

幸いも幸い、ドアの隙間をスルリと抜けて、
夜の東京へと消え去ってくれました。

そして私は見なかったことにして、
その日はさっさと帰ったのでした。


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