#076. 厠上再考

この世の終わりか！

なんて嘆なげくのは９割方トイレにおいてである。神仏の存在を願ってしまうのも同様である。言わずもがな個人の感想である。

５分後に打ち合わせ。そのタイミングで来た。重めの腹痛である。これはいかん。幸いテレワークである。トイレへダッシュ。

痛い。脂汗が吹き出す。それが換気扇の風で冷やされる。寒い。冷たい。冷える。血圧の薬の影響かは分明ではないが、なにやら両腕の血の巡りが怪しい。痺れてきた。これは尻が拭けぬぞ。動くのか。ああ、動いた。危ないところであった。

土気色つちけいろ。そんな顔色に違いない。トイレに鏡はない。設置するか。どこに？　正面に？　自分の顔を眺めながら用を足すのか。やだな。却下。

結局３０分くらい過ごして戻った。打ち合わせは‥‥、おっと、これが不幸中の幸いってやつか、諸事情により３０分ずらす、と。日頃の行いだな。いや、まぁ、腹痛も日頃の行いか。一勝一敗ってことにしておこうか。