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鼓土里座(ことりざ)

18日の早朝に出発して、中津川を目指しました。
中央道で北上し、諏訪を過ぎたあたりから西へ。
だいぶ通いなれた道になってきて、どこが工事渋滞しているかもなんとなく分かってきた今日この頃。

ちょうど諏訪まであと少し、というあたりで雪が降り始めてビックリしました。
うっすらと積もるくらいの量。
タイヤを変えるのは早すぎたと思っていたのですが、そんなことはなかった!
山のお天気、自然をナメてかかってはいけないと痛感しました。

雪道はほとんど経験がないので、せめて装備だけは、と思っての対策。
慣れていないことに変わりはありませんが、不安はずいぶん減りました。
それでも、慎重に、慎重に・・・。

幸いにもさほど降り続くこともなく、中津川へ着いた時には雨。
高速を下りて、山道に入ってからは、手作りの看板に助けられながら、無事、迷うことなく到着しました!!


鼓土里座へ到着!

鼓土里座。
ことりざ、と読みます。
芝居小屋として作られた、二階席や控室、厨房まである夢のような場所。
噂には聞いていたし、写真も見たことがあったけれど、町の皆で手作りしたというその建物は、実際に目の当たりにすると本当に、
あたたかくて、親しみやすくて、居心地がよくて、色合いも明るさも天井の高さも、そういう全てが、完全に「ちょうどよい」状態の、とても素敵な空間でした。

美味しいものが出来上がりつつあることが分かる、まな板のトントンという音や、お腹がグーグーなってしまいそうな良い香りの中、
荷物を解いて、再会を喜んでお喋りしたり、どんどん準備が進められていくのを眺めたり。
最高に美味しいカレーと山の恵みがたっぷりのお漬物、各種。
カブも大根も白菜も本当に美味しくて、止まらなくなってしまって、、、カレーと同じくらい食べたかも!!


カレーと山の幸

それから楽器を出して、この日、ご一緒する土着民の皆さんの演奏を聞いたり、二階席と控室と厨房があっちからもこっちからも、行ったり来たりできる構造なのが面白くて、あっちの階段とこっちの階段を意味もなく登ったり下りたりしてみたり、、、
建物のどこにいても、あちこちの音や話し声がちゃーんと聞こえて安心。
控室にはぽかぽかのコタツが置いてあって、今年、私は初こたつ!!

この日のライブのことと一緒に、最近のいろいろなできごとや音楽のこと、CDのことや誰かの噂話、、、
お喋りしながら楽器を出して一緒に唄ったりしていると、なんだか、お正月に親戚のところへ遊びに来ているような気分で、すっかりくつろいでしまいました。
とっても幸せなひととき!!
初めて来たのに、ずっと前から知っていたような気持ちになれることに驚きました。

ところが、いざ開演して、二階席から下を覗くと、スポットライトを浴びたステージはまるで別世界。
本当に不思議でした。
なんだかこの場所自体が生きているみたい。

こういう中で唄うと、なんだか特別なチカラをもらえるようで、もちろん緊張もするけれど、どこかへ引っ張り上げてもらっているような気持ちになります。


よしこさんと共演!


この日、初めて、よしこさんの「ピース」にアコーディオンで参加させてもらいました。
どんな歌もそれぞれに物語があり、大切な一曲だろうと思うけれど、この歌はやっぱりちょっと特別。
この歌が生まれてから今までのことが走馬灯のように甦る気がするから。
最初の一歩を、この場所で体験できてよかったな、と思いました。

これまでにも何度もご一緒させてもらってきた「おやすみ愛おしい人」は、この日、素敵なアイデアをもらっていつもと違うパートで。
新たな発見があって、なんだかとても嬉しい共演でした。

急に霰が降ったり、雷が鳴ったり、雪が凄い勢いで降って積もったり、、、
なんだかいろいろなことが一度に起こった一日だったけれど、ライブが無事に終わったあとは、幸せな湯気に囲まれた宴会!
採れたての野菜に美味しいお酒に、そしてみんなの笑顔!!

どんなことよりも一番の幸せのカタチは、たぶんこういうことなんだと思いました。

悪天候の中、ずいぶん遠方からも大勢の方が来てくださいました。
帰り道、大丈夫だったか心配でしたが、、、本当にどうもありがとうございました。
そして、この企画をし、準備し、美味しいものをたくさん作って、唄い、演奏してくれた付知町の皆さんに心から感謝!!


雪の残る付知の町

翌朝は、心配していたよりもずっとあたたかい朝でした。

雪はみんな溶けて、雪解け水がビチャビチャ音を立ててそこら中を流れ、、、
なんだか春がやってきたばかりのような風景!
とにかく、雪道に自信のない私は本当に胸をなでおろしました。
あー、よかった。

山を抜けて小牧のあたりまで行ったら、暑いくらいの日差し!!
この日はずーっと前から予約して楽しみにしていた豪華共演ライブを聴きに行く日だったのです。

林亭とよしだよしこさんの初共演。
私にとっては、やぎたこの「WE SHALL OVERCOME」でお世話になった先輩たちが共演でライブをするなんて、夢のような企画。
ガラス張りの会場の向うに広がるのは、快晴の青空と穏やかな長良川。


快晴の長良川

期待以上の素晴らしさ、楽しさであっという間の2時間でした。
最後に、光栄にもちょっぴり一緒に唄わせてもらうチャンスまで頂いて、本当に幸せな一日。

楽しかったし、何より、いろいろなことがものすごーく勉強になりました。

充実の2日間の翌日、所用で豊田市へ。
紅葉の名所、香嵐渓の近くだということで、渋滞を回避する裏道を教わって、、、
あまりの暑さに例年より遅いのか、まだ、そこら中が真っ赤!!というわけではなかったけれど、
綺麗な場所で思わず一枚。


香嵐渓付近の紅葉

大渋滞にも巻き込まれずに済んで、なんだかイイトコ取りしてしまったような・・・
自然の恵みも厳しさも、一気に体験した充実の3日間でした。

来週末は長野県。
再びの中央道、そろそろ韮崎の工事は終わるかな・・・
雪、降りませんように!!


松本でよしこさんと


阿智村で皆さんと!

お時間の合う方、ぜひぜひ。


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