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さよなら世界の終わり(感想)


『世界人類が滅びますように』


現実から背く言葉が、間中成理、天ケ瀬充、そして青木真奈の三人が隕石に巻き込まれ、次に目覚めた時には自傷行為を好んで行うようになっていた。


『現実逃避』


それぞれに自傷行為をすることで手に入れた『能力』によって人間を保っていた自覚をどんどん無くしていく。

間中は『自身が死ぬ事』を望み、天ケ瀬は『世界が死ぬ事』を望み、青木は『間中と天ケ瀬の仲違いをなくす事』を望んでいた。

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……と言う風な感じの世界模様のように見えました。

その姿は現代の『生きる目的をなくした姿』ではないかな、と思う。

人間を殺すことが正義と感じたり、迷いが無い天ケ瀬の姿は今時の犯罪者のように見えたり、

間中は、妹である「ミキ」が事故で亡くなった事を『自身のせいだ』と思い、生きていく事に疲れながらも生きた感覚が無いまま時間を進ませる姿が今時の『使われるだけの社会人』と感じた。

青木も二人の仲を壊さないようにと繋ごうとするも、天ケ瀬の考え方に少しづつ寄っていく感じは『加害者を守る何か』と言う感じに見えたりしました。

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佐野徹夜先生のあとがきには、『人生で初めて書いた小説』と書かれていたこの作品は、まっすぐにしか読み方が理解できない私にはちょっとハードルが高く感じました。

主に『現実の時間と予知の時間の交互』、これが難しかったです。

そのために一回読み切った程度ではちゃんとした感想が思い浮かばず、上記のような書き方になってしまいました。

ですが……その上記にもあるような言い方で、『現代の社会の姿』、若しくは『一人ひとりの人生模様』みたいに人生に疲れ、生きることから逃げたくなる、そういう感じには私には見えました。

でも、そういう作品を通して思うことは……


『生きることから逃げるな』


難しく考えず、言葉で纏めるとその一言でした。

『君は月夜に光り輝く』とは全く別方向であるような作品でしたが、時間があればまた読んで、自覚を持ち直し、忘れたころにまた読み直す、そうする事で、してはいけない事に対する自覚を持ち続けれるような、そういう作品であったと私は思いたいです。

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(感想後で思った事)

皆さんがこの感想を読み終わってもきっと『ハァ?』ってなる人が多いかな?と思い、中身に触れたり感想が「さよなら世界の終わり」に連なったものになってないかもしれませんが、この感じが私が1回目を読み終わった時の出せる感想のすべてと思います。

最後の方にもあったように、まれに読み直すことで別の見方が生まれたら視野が変わるかもしれないとは思ってます。

こんな下手な感想で申し訳ありません。。。

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