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映画の話『今夜、世界からこの恋が消えても』

ちょっと悩みましたが、やっぱり行っちゃいました。
『今夜、世界からこの恋が消えても』


1人で来ている人は少なかったかな。
でも、集団で来る若者層ではなくて、若者でも二人組の友達同士、カップル、50代くらいの夫婦もいましたね。
結構人は入っていました。
一言感想でまとめると、
「映画館までは行かないけれど、もう何回か観たい」です。
あの大きなスクリーンで見るみっちーと莉子ちゃんの美しさ格別なので、こういうものが好物な人は、是非一度は劇場で。

ネタバレが含まれちゃうと思うので、観たい人はこの先は読まないでください。


あっという間にお付き合いが始まるのですが、そのシーンの莉子ちゃんがかわいい。そのみっちーからの「告白」は、友達がいじめられているのを止めさせるためにやらされたゲームのようなものだった、という背景があるわけなのですが、そのいじめられていた友達とみっちーとの関係性が、裏切られずに終わったことにまずホッとしました。
この後、この子が裏切って、いじめる側にまわったりしないだろうな、とかちょっと不安になったりして。

でも、悪者は、最初のそのいじめ首謀者である西垣匠くん達のグループくらいで、この映画に他に悪い人は出てきませんでした。
それで安心して観ることができました。
(西垣くん、『消えた初恋』では委員長だったのに、全然別人に見える)

展開は読める話ではあるんですよ。ベタな設定、ってやつです。
ああ、こうなるよねー、ってのはわかるし、あと、「毎日何年間分の日記を朝読んでから家を出るの?何時間かかる?」とか、お姉さんが日記をPCに入力する際に、一回全部「透くん」と打ち込んでから、一文字ずつ削除して打ち直す、という作業、無駄だし、うっかりミスしそうだし、最初から直して打てばよくない?とか、何よりも二人の別れについては、「そんなにあっさり・・・・」という思いが浮かんでしまったりで、後半中心に、ちょっと気もそぞろになってしまいました。

それでも。
前半のみっちー演じる透くんの魅力にもう完全にやられてしまいましたね。
ハンカチを畳むみっちーもありがたかったですが、あの家庭で荒まずに家事をやって、お姉ちゃんとも仲良くて。お父さんのことも見捨てなくて。
で、優しい。
ところどころの「彼女目線から見るみっちー」みたいなサービスカットはちょっと狙いが見え過ぎて、不要でしたが。
普通に二人が歩いているだけで、幸せな気持ちに浸りまくりました。

『消えた初恋』の青木と橋下さんとは、全然違う空気で。
青木なみっちーもよかったけど、これはもう、「うん。大正解!」でした。
精神年齢的に大人にならざるを得なかった男の子の役は、儚げに見えながらもしっかり誰かを守れる青年に成長したみっちーにぴったり。

そして。
この映画の感想では、多分、多くの人が同じことを言うと思います。
古川琴音ちゃん演じる泉ちゃんの切なさ!
一番大きな荷物を背負うことになったのは泉ちゃんなわけで。
古川さん、とてもとても素晴らしかったです。
葛藤している表情も、その弱さを透のお姉さんに打ち明ける場面も。
段々最後の謎解きの仕上げが描かれていくうちに、ひたすら、「泉ちゃん、よくがんばった!えらかったね!」と抱きしめてあげたい気持ちになりました。

この手のラストを迎える恋愛映画は賛否両論でしょう。
だから、単純に、こういうのを好きな人が観ればいいと思います。
それが数的にどのくらいになるのかはわからないけれど、とにかく。
私は、この映画、好きでした。