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介護の第一歩、予防的な"お試し介護"のススメ

今回は、老親が介護認定を受けたきっかけや、まだまだ元気だった当時の2人の状態を思い返してみます。

介護認定を受けようと提案したとき、老親は「まだ必要ないよ、介護って特別養護老人ホームに入ることでしょ、家が一番だよ、何でも2人でできるし……」という感じでした。
それでも、介護サービスを利用することにした私のケースをまとめます。

きっかけ


以前に、介護している知人から聞いた話です。
急に親が体調を崩して入院した。なんとか退院することになったはいいものの……
☑ 親の家に手すりがない
☑ 段差だらけ
☑ ベッドの導入は寸法や間取りの関係で困難
☑ トイレも狭い
☑ リフォームしている時間もない
☑ 相談する専門家もいない
etc……

結局自分の家に引き取り、しばらく病後の療養介護をしながら、介護認定、福祉事業所さがし、ヘルパーの段取り、帰る家のリフォーム・・・。
なんとかめどを立て、ようやく親の家で介護が始まる頃には退院から2ヶ月が経っていたそうです。

この話を聞いて、介護の導入は、介護が必要となった時からでは遅い。介護が必要となる前に、予防的に始める「お試し介護」がGOOD👍と感じました。
そう考えた後に一番最初にしたのは、近くの地域包括支援センターに電話することでした。
ありがたいことに「まずは介護認定を受け、要支援の枠、訪問リハビリを利用するのがいいのでは?一度お会いしましょう。」という返事をもらいました。

第1段階

地域包括支援センター(社会福祉協議会)のケアマネに老親の状態を確認していただき、市役所に介護認定の申請を行いました。
1か月後に要支援1の認定をいただきました。そこで、通所リハビリを週1回利用することにしました。

第2段階

近くの通所リハビリ事業所に老親夫婦そろって通い始めました。
結構、楽しく通っていたので、その後わずか半年で中止となるとは予想していませんでした……

第3段階

実はその間、父が、体力低下から逆流性胃炎をこじらせ、睡眠不足、食欲不振が続き大きなストレスを抱えることになりました。
専門病院で診察を受けたところ、食後や就寝時に、平らで寝るのではなく、少し身を起こして横になって寝ると予防効果がある、と助言されました。

正確には、医師は「この薬を飲めば、胃炎は収まる」としか言わないのです(医学的には正しい)。診察に同席した私が、「胃炎が食道へ逆流するメカニズム」を問いただすと、「要は、逆流しずらくなるよう、胃より食道を高くして寝ていれば、胃炎が食道に入りにくい」という生活改善策を聞き出しました。

それを聞いておこなった対策は

・病院用の電動式寝台をリースで借りて使う
・居間の椅子もリクライニング型の椅子(実際は、安価な電動マッサージ器  の椅子部分(別売)を購入)に交換 ・食後はこのリクライニング椅子で過ごす

これで、逆流性胃炎の頻度は大きく減りました。

第4段階

包括のケアマネさんが、母親が体力が低下してきたのに気づき、そろそろ、ヘルパー派遣が必要ではないかと提案をいただきました。
ヘルパー派遣は、在宅介護サービスとなるため、ケアマネは、地域包括支援センターから、事業所付きのケアマネに切り替わります。

そこで、住んでいる地域を営業エリアにしている大規模総合的な契約福祉事業所を利用することにしました。大規模総合的な福祉事業所を選んだのは、このあと、訪問診療、介護入所、場合によっては療養入院と続く可能性があるので、「同じケアマネに継続的にかかわってもらえて、福祉、医療を一元的に扱う事業所(経営母体は老人病院)がいいだろう」と考えたからです。


第5段階

福祉事業所に申し入れし、事業所付きのケアマネの支援を得て、両親の要支援1の枠で、週2回(1回90分=45分×2人×週2回)、居室、トイレ、洗面所、浴室の清掃、父の入浴支援のヘルパー派遣を始めました。
父は、週1回、訪問看護で看護師さんの体調管理(検温、健康相談、栄養指導、体操、体調管理)を始めました。
この間も、近くのクリニック(かかりつけ医)への通院、買い物は、自力で行っていました。


介護サービス導入の効果


以上が、介護認定を受け、介護サービスを本格的に利用し始めた段階のサービス展開のきっかけ、健康状態です。
週3回(家事サービス2回+看護師2回)の介護サービスで、自分たちのペースで生活しながら、ヘルパーさん(週1回×違う方2人)、看護師さん(週1回)、ケアマネ(月1回)のサービスを受けた自立生活が始まりました。

ここで、いくつかの思わぬ効果がありました。

1)介護のプロが毎週定期的に家に来ることで、プロが見た老化の進行状態の把握が可能となったこと
(実は、これが後日、私に有力なアドバイスを得て、次の段階へ移行する情報源となりました)
2)老親が、ヘルパーさん、看護師さんとおしゃべりする機会ができ、いろいろ楽しい(ボケ防止)環境が生まれたこと
3)週3回、人が家に来て父親の世話をするので、母が父を預けたままでの外出機会が増えたこと

また、このことで同居していない家族の手に届かないことを、介護サービス(プロのヘルパー、看護師)が補ってくれるようになったのです。
介護サービスは、当人の介護だけでなく、家族の安心、手助けにもなったのです。
本当に、助けられました。



介護のことを考えたり、具体的な介護サービスを受けることを考えるきっかけは人それぞれだと思います。
ただ、いえるのは介護の導入は、介護が必要となった時からでは遅い!ということです。
介護が必要となる前に、予防的に始める「お試し介護」を考えてみるのはいかがでしょうか?


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