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介護の進行過程、6段階とは?

老親の心身が弱ってきて、いろいろな手助けが必要となり始めた時、在宅での専門的な介護や家人の介助として、どのようなことが必要になるか、当初は、まったくわかりませんでした。

そもそも、虚弱化や介護の必要性が、どう進行するか、その見極め方も、在宅介護で対応可能な最終的な症状も想像できませんでした。


皆さんは、介護や療養の進行過程や最終段階を想像できますか?     私が、今にして分かったこと、直面した出来事を書き出してみます。

 

【最初】
老親が今までできたこと、気づかなかったことが、ある日、突発的におきる(体調不良や体力低下、高齢者ならではのあるある事件)。
そこで、お世話になっているかりつけ医に親子で通い、親子同席で診断結果を理解し、定期的継続的に血液検査を行い、持病に関係する数値把握。 
【第2段階】
まず、行うことは、元気なうちに、緊急搬送してもらう病院を決めること。容態変化の症状が予測できないときの病院(ICUのある総合病院)と容態変化の要因がわかるときの病院(専門病院)を各々決めておくのがポイント。
そこに、かかりつけ医の紹介状をもって通院し、病院診察カードと診療カルテを作ってもらいます。私の町では、救急搬送は、診療カルテのある病院を優先的に検討してもらえます(ICUが空いているとき)。診療カルテがないと、救急搬送スタッフと受け入れ病院の都合にお任せとなります。こうしておくと、いざ容態変化の時の安心になります。 
【第3段階】
地域包括支援センターンに連絡を取り、介護認定を受け、ケアマネのもと、在宅介護サービスを導入(まずは通所リハビリ、その後は居室の清掃、調理、入浴支援や健康管理)。
家人による食事の栄養管理、主菜の提供も。 金銭管理など代行できることは、子が代理人に。
【第4段階】
ケアマネの助言を得て看護師の派遣を始める。最初は、介護サービス(介護保険)の中で看護師派遣でもいいですが、最終的には24時間対応の訪問看護サービスに切り替えるのがマスト。
訪問看護師は、在宅の看護と介護のつなぎ役。例えば介護で必要な福祉器具の判断と、看護(病気療養)で必要な福祉器具、入浴などのサービスは介護か医療かで視点が異なります。持病のある人は、ゴールが介護ではなく、療養、病院への入院、と続くので、訪問看護サービスの役割は大事。
また、このあたりから外出や通院が難儀になってくるので、医療もかかりつけ医から訪問診療に切り替え。訪問診療の先生は専門がいろいろあるので、持病に特化し、在宅での療養から入院への切り替えを判断できる専門医師を指名できるといい。ゴールが医療の場合、訪問看護の看護師さんの力量、経験、家族の信頼関係は、とても大事。ケアマネは、介護を統括するけど、医療は統括できません。介護と医療を統括するのは、訪問看護の看護師です。
【第5段階】
体が弱り、持病が悪化し、ヘルパーの力量や体力では物理的に限界が来ます。入浴やリハビリ、健康管理は、介護サービス(介護保険)から医療保険の訪問サービス(医療保険)に変更
看護師のもとでの健康管理。入浴、ベッドも看護師の助言で福祉器具を導入。定期的な訪問診療(医師、看護師)と訪問看護(看護師、理学療養士)で、在宅の療養生活に移行。(看護が主、介護は従。家事は介護サービスを継続)。
在宅での薬事治療、食事管理と定期的な血液検査の定点観測で、持病の進行を把握。在宅介護、療養の限界時期、持病急変時の容態を事前に見極め。  
【第6段階】
在宅介護、在宅療養の最終段階
。老化なのか、持病の悪化なのか、体調不良の原因が見極められなくなくなります。家人介助も、深夜早朝の負担が増え、自宅での安全安心な在宅介護といいつつ、十分な介護を受けさせることができなくなります、家族の精神的負担も限界。在宅介護は瓦解。
看護師と医師の助言を得て、当人にもごめんなさい(これが、家族、代理人としては、つらい決断)をし、家族(代理人)の判断で、在宅介護・療養の限界を受け入れ、専門病院に入院(予定)。ちなみに、訪問医は、最終段階の決断や親族の同意を、当人、家族の前で早い段階から求めます。
 つらい決断を家族で共有しないと、あとで、また、つらいこと(もめごと)になるような気がします。



以上、6段階が私の体験です。

 私が、この過程で大事と思ったのは、以下の3点です。

①<継続的な血液検査と数値理解>に対する訪問医の助言
②<介護と療養の連携>に対する訪問看護師の役割、助言
③<親の代理人の自覚>をもって介護に臨むこと

在宅での介護・療養は、訪問医、訪問看護師、ケアマネ、自覚ある家族、の連携と協力が不可欠。

老人だけの世帯、家族と交流の少ない老人世帯、子どもには迷惑をかけたくないと考えている高齢世帯にとって、医師やケアマネの助言の真意が理解できない場合があり、老人夫婦だけの在宅介護は、どこかで行きづまるのでは、と思います。

よろしければサポートいただけると嬉しいです。 介護の合間に甘いものを食べてまたnote執筆を頑張りたいと思います!