黒幕甲子園　#ボケ学会(420字)

「兄貴、何で甲子園球場にこんな黒幕を張るんですか？
これじゃ、野球が観れないじゃないですか？」

「ボスからの命令だ、黙って張れ。」
と、二人の男は観客席に沿って黒幕を張っている。

やっとの事で黒幕を張り終えた二人は、
ボスに報告をした。
「ご苦労。じゃ、次を実行するとするか。」
ボスは、大金を叩いて甲子園球場を借り切った。
ここで、極道の野球チームが戦いをするのだ。

甲子園球場で極道同士の決勝戦が行われたのである。

黒幕を観客席に張り巡らし、誰にも観戦させる事も無く、
決勝戦は秘密裏に行われた。

草野球の決勝があった事など、
世間では噂にも話題にもならなかった。
極道同士の試合を
何故秘密裏に行ったのか？
それには、深い事情があった。
それは、極道達の顔を世間に晒す事が出来ない為で
ある。
全国指名手配の者も何人かいる。

だが何も注目も関心もされていない試合を
わざわざ、黒幕まで張り巡らし試合を行った事に
大きな疑問がある。

不思議な事として、記録に残っている

「黒幕甲子園」