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お墓掃除にご利益が?(1分で読める小説)#ボケ学会➕追伸

「誰だいこの人?知らぬ顔だよ、
婆ちゃん知っているかい」
「知らない人だよ、親類に居ないよ。こんな人」
「何で、私達のお墓を掃除してるんだい?この人」

「最近、『お墓の掃除をする、ご利益がもらえる』と言う
噂がシャバで流れているらしいよ」
と、見知らぬ声。
「ご利益って、誰が出すんだい?」

「それは、お墓を掃除された所からだよ」

「そんな、頼んでもいないのに掃除されても
困るよ。内は貧乏だし、ご利益出すなんて出来ないよ」

「でも、ご利益出さないと閻魔様に怒られるよ。
『霊界の恥晒し』って言われるよ」

「だって、無い袖は振れないよ」

「だったら、私の知っている『ご利益貸し屋』
を、紹介するよ。底金利で貸してくれるよ。」

「やだよ〜。借金苦で自殺したのに、ここでも
ご利益貸を借りて苦しむ何て御免だよ。」

墓を勝手に掃除され、ご利益を出せない霊は
この霊だけでは無かった。
今、霊界では深刻な問題になっている。

ご利益を借りて返済出来ない霊達は、
お墓から、夜逃げするしかなかった。

「人間達よ、勝手に他人の墓を掃除するな!」
と、霊達の悲痛な想いの声は、人間には届かない。

追伸
wsdさんの小説を参考にして作ってみました。

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