見出し画像

俺的Game of The Year2023

 12/8はThe Game Awards 2023ということで、それに合わせて2023年にプレイしたゲームの中から個人的に面白かったものをジャンル別にいくつかピックアップした。ジャンル分けと選考基準は完全に筆者個人の主観に基づいており、所属組織等は一切関係ございません。

ベストシナリオ賞:Baldur's Gate 3

  ベルギーのLarian Studiosによる超大作RPG。既にGolden Joystick AwardsでGOTYを含む7冠を達成、The Game Awardsでも多くの部門にノミネートされており、今年の覇権の呼び声が高い本作は、D&Dのシステム・世界観をうまくビデオゲームに落とし込んでいる。特筆すべきはそのシナリオにおける自由度にあり、基本的にはプレイヤーがいかなる選択をしようと(たとえば一度助けた集落を襲撃しようと)お構いなしな点はゲーマーのみならず、本家TRPGファンにとっても非常にやり応えあるものとなっている。年末には公式日本語版リリースも控えているので、この機会に是非。

グラフィック賞:ピクミン4

 Nintendoによるピクミンのナンバリング最新作。個人的にはピクミン、ピクミン2以来のピクミンとなったが、そのグラフィックの美麗さ、質感には驚かされた。オッチンの毛並みやフィールドの日差し、水中の風景に至るまで、リアリティとフィクションを両立したグラフィックは随一だろう。

Best of 熟考:Scene Investigators

 EQ Studiosによる推理ゲーム。Painscreek Killingsのスタジオが送る「演繹推論ゲーム」だ。本作の特徴は、ゲーム側からの誘導が徹底して廃されていることにある。プレイヤーは事件現場に放り込まれ、完全に自力で証拠を集め(もちろんメモ必須)、推論し、事件の真相を見抜かなければならない。一応答え合わせもあるにはあるが、正解数しか知らされないため、どこが間違っているのかも自分で突き止めねばならない。睡眠時間が短くなること請け合い。

Best of ジワッとホラー:8番出口

 KOTAKE CREATEによる個人製作のウォーキングシミュレータ。同じくワンコインでサクッと遊べるBuriedと迷ったが、こちらに軍配が上がった。もはや説明不要なレベルで流行中の本作は、UE5の性能をフルに活かしたホラー付き間違い探しだ。ホラーと言ってもただ驚かす、怖がらせるのではなく、じんわりと不気味に迫ってくる恐怖、怪異といった感じ。個人的には昨今流行るモキュメンタリーに近いものを感じた。こういうゲームはますます増えていくだろう。

Best of こういうのでいいんだよ:セーリングエラ

 中国のGY Games開発のシミュレーションゲーム。コーエーの大航海時代シリーズの各タイトルから少しずつエッセンスを抽出したような内容となっており、本家大航海時代のファンならば、プレイすれば「これは4の影響だな」とか、「ここは5っぽいな」とか思うはずだ。本家がオンライン/モバイルタイトル専従状態となっている現状では、かつての大航海時代体験ができる、という点において本作は白眉といえるだろう。こういうのでいいんだよ、こういうので。なお、ローカライズはかなり悲惨なのでそこはなんとかしなさい。

俺的Game of The Year 2023:該当なし

 今年は大作続きだったが、それらの明暗がかなりはっきり分かれた年でもあった。筆者個人としては、「発明」、「ブレークスルー」を達成したゲームはほとんどなかったように考えている。ゼルダもBG3もAC6も面白かったが、厳しい見方をすれば、従来の遊びを超えることはできていなかった印象だ。よって、今年の俺的大賞は該当なしとした。しかしながら、これは裏を返せば全てのゲームが面白く、甲乙つけがたかった、ということでもある。2023年が豊作であったことは間違いないだろう。

 最後に、今年筆者がプレイしたゲームのうち、上記以外に特筆すべきものをいくつか挙げておく。

遥かなるトゥーレへの旅人:アイスランドの描写が素晴らしい
ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON:これぞ求めていたAC
Buried:ワンコインでお手軽怪異
Ratopia:経済システムが意外と複雑。今後にも期待
TUNIC:ポップな絵面でえげつない謎解きとアクション
ハウスフリッパー:これぞ"作業"ゲー
Disco Elysium:世界観、システム、キャラ、すべてが傑作
SEKIRO:不朽の名作。迷えば敗れる
Assassin's Creed Mirage:こういうのでいいんだよ賞ノミネート。今後もこの路線でお願いします

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?