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#340 応援する気持ち強すぎちゃった男

ヒロトが東京に向けて田舎を旅立つ日。マサヤは駅までヒロトのことを見送りに行っていた。

「今日は来てくれてありがとな。」

ヒロトはギターケースを背負ったまま、笑顔で言った。

「俺絶対に東京で売れるから。マサヤも元気でな。」

「ヒロト!!」

マサヤはヒロトの両肩をガシッと掴んだ。

「ヒロト!!頑張れよ!!応援してるからな!!お前が東京で有名になるの、この田舎からずーっと応援してるから!!自分を信じて、突き進んでこい!!」

マサヤは両手に力を込め、ヒロトをゆすりながら力強い言葉で叫んだ。

「ヒロト!!お前は俺たちの希望だ!!みんながお前のこと応援してるよ!!でも・・もし辛くなったらいつでも帰って来い!!俺たちは、いつだってこの街にいる!!」

マサヤは目に涙を溜めながら、ヒロトの肩をバンバンと叩いた。

「ありがとうマサヤ。」

ヒロトの目にも、涙が浮かんでいた。

「もうすぐ電車の時間だから〜・・」

「なあ覚えてるか!!お前が初めて自作の曲聞かせてくれたときのこと!!俺はあの曲を聞いた時、魂が震えて涙が止まらなくなったんだ!!あの衝撃は一生忘れない!!大丈夫だ!お前は大丈夫だ!!!!」

マサヤはヒロトの頬を叩いた。

「え、なんで!?」

「いけるぞ!!お前なら絶対にいける!!」

マサヤはもう一度ヒロトの頬を叩いた。

「あの・・痛いんだけど・・。」

「頑張れよお!!!いけええ!!!頑張れ!!!」

マサヤはヒロトの腹に膝蹴りを入れた。

「うっ・・!!」

「絶対にいける!!!負けるな!!!負けるなよお!!!」

マサヤはヒロトの腹を殴って前傾姿勢にさせると、目の前に来たヒロトの顔面に右ストレートを入れ、その反動を使って左の回し蹴りを炸裂させた。

「頑張れよヒロト!!!」

ヒロトは地面に倒れ込んだ。

「ヒロトー!!どうした!!!」

マサヤは倒れたヒロトをすぐに抱きかかえた。

「おい、一体なぜこんなことに!何があったんだヒロト!!」

「嘘だろ・・。」

「ヒロト!!ヒロトー!!!」

駅のホームでは、電車の発車ベルが鳴っていた。

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