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ダメ男の野球こぼれ ♯29 ~ヨシオしか勝たん~

今週の阪神タイガースは3勝1敗2分。とまあ、成績自体は良かったんですがって感じですかね。

今週最悪の、いや下手したら今シーズン最悪の試合が木曜日の中日戦で、この試合、最後まで見れなかったんですよ。7回が終わったくらいで出掛けちゃった。というか出掛けなきゃいけなかったんで。
で、大山が打って2点取ったのを速報で確認して、ああもう、勝ったなと。あとは岩崎スアレスリレーで完勝、と。
んで、しばらく速報が見れなくて、やっと見れたと思ったら同点で試合終了。え?何で??と一瞬混乱しましたよ。

それでも一死満塁からゲッツーで何とかサヨナラのピンチを凌いだみたいなんで、実際に試合を見てた人からすれば最悪ってわけでもなかったのかもしれないけど、それでもスアレスが打たれたのはショックだった。
何だかんだ、今年の阪神の支柱はスアレスだったと思うのですよ。正直ここまでスアレスのことをほとんど書いてないけど、書く必要もないくらい「出てきたら抑えるのが当たり前」だったからです。
その翌日も、結果としては増田のボーンヘッドと中野の、赤星憲広曰く「いくら超を付けても付けたりない」スーパープレーで0点に抑えたけど、スアレスがこれでは、と暗雲が立ち込めたのも事実で。

それでも昨日の試合は完全に「いつものスアレス」に戻っていた。それもこれも一昨日の髙橋遥人の完封で休めたのが大きい。身体が休めたというよりは精神的にリフレッシュ出来たんだろうね。
髙橋遥人のことは先週も書いたから割愛するけど、先週にも増して素晴らしいピッチングでした。何せまともな当たりがひとつもなかったんだから。これは打てないよなぁ、としか言いようがなかったわけで。

で、本日は、スアレス同様、あんまり書いてこなかった糸井嘉男にスポットを当てたい。
全盛期の糸井はまさしく5ツールプレーヤーでしたが、こうした万能型選手って衰えた時に結構無惨な感じになることが多いのですよ。もちろん足とか守備から衰えていくことが多いんだけど、打撃までダメになるパターンが多い。
しかも、かなり前に書いたことがあるんだけど、糸井ってのはクラッチヒッターではない。つまりポイントゲッターではなくてチャンスメーカー寄りの選手です。

そういうタイプは代打に向いてない、と思っていた。糸井の場合は「とにかく試合に出たがる」ってのもあって、途中出場やスポット的なスタメンではモチベーションが保てないのではないか、と。
ところが糸井はアタシが想像するよりもかなりおおらかな性格だったみたいで、代打稼業をあっさり受け入れて、原口のルーティーンをずっと見習ってた、というのはアタシの中にあった糸井像を覆すものでした。

前半戦はあきらかに代打に慣れてなくて、たまのスタメンの時にしか結果が出なかったけど、後半戦からは代打にも慣れた。もちろん糸井ほどの<格>があればチャンスの時が出番になるんだけど、実に勝負強い打撃を見せてくれています。
「レギュラーだった時はクラッチじゃなかったのにほぼ代打専任になったら突然クラッチになった」というのは八木裕を思い出す。八木なんかレギュラーの時は散々「勝負弱い」って叩かれてた選手だったのにね。

にしても、糸井ってやっぱり面白い選手だわ。
糸井の母君が「何でヨシオがまだスタメンなん!?ヨシオやなくて若い子を使ってあげなアカンやろ!」とか言ってたらしいけど、いやいや、お宅のヨシオくんはたいした選手ですよ。
あれほどの実績があって、自分の立場を理解して受け入れるだけじゃなくて努力し続けるなんてなかなか出来ることじゃない。おおらか、と言われるような人でもレギュラー落ちとなると別でしたから。

つかやっぱ、糸井は宇宙人だよ。いや糸井が宇宙人ってことは糸井の母君も宇宙人になるんだから「何でヨシオがスタメン?」って発言も理解出来るわけで。

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