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SAFという燃料

新千歳空港で、こんなボディのターボプロップ機を見かけました。


▲ ボンバルディア Q400

SAFサフ」というのは、Sustainable Aviation Fuel(持続可能な航空燃料)のことだそうです。近ごろよく耳にする SDGsエスディジーズ の「S」ですね。そうすると、SAF の原料は 化石燃料じゃない、ってことか。

「植物や廃油などから作ったバイオ燃料で、従来の原油からつくる燃料と比べて二酸化炭素の排出量を80%程度減らせるとされています。」(NHK、サクサク経済Q&A

SAFの原料は、バイオマス、廃食油、サトウキビやトウモロコシなど。珍しいところでは藻類なども原料になるようで、これらから合成される燃料は7種類に分類されています。

バイオマス(biomass):生物から生まれた資源のこと。森林の間伐材、家畜の排泄物、食品廃棄物など

経済産業省 資源エネルギー庁

そうして作られたSAFは、今のところ、従来のジェット燃料と混ぜて使用することになっています。(容量で最大50%、作り方によっては最大10%)

そんな中、いまSAFの争奪戦がおきているとのこと。国際的な合意によって、今後はSAFを導入していかなくてはならないからです。SAFの需要がかなり見込まれているのに、その原料となるものが少なく製造も供給もまったく追いつかない状況のようです。SAFの国産化も必須でしょう。


▲ ボンバルディア Q400

ボディに「SAF」と書かれた機体は、いつもの青じゃなくって 緑の飛行機(DHC-8-402、JA461A)でした。2023年10月からこの塗装で飛んでいるようです。

この JA461A は、7年前の冬に新千歳空港でオーバーランした機体でした。SAFとは何の関係もないけれど…。

▲ 航空重大インシデント調査報告書 説明資料(運輸安全委員会 平成30年2月20日)から引用


▲ 双発ターボプロップのQ400と、4発ジェットの747-400

SAFを混ぜた燃料で飛行しても、排出される温室効果ガスの量に大きな違いはないはず。もともと廃棄されるはずだったものから生成されるSAFなら温暖(熱帯)化の抑制に寄与するでしょうが、食料でもあるトウモロコシなどを原料にするのは 止めてほしい気がするナ。


▲ 新千歳空港に進入する787グリーンジェット

緑のボーイング787型機、JA874Aは、2022年11月から国内線に投入されているそうです。

緑の飛行機は、いつでも混合SAFで飛んでいるんだろうか? どんな種類のSAFを、どれくらい混ぜているんだろう? SAFって、どこの空港で給油できるのかな? 値段も高そう…

あれこれ疑問は尽きません。


※ 特記のない写真はすべて、やぶ悟空撮影

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