和田優希くん22歳のお誕生日によせて

SpeciaL(当時Jr.SP)を、和田優希くんを初めて生で見たのは「Sexy Zone Anniversary Tour 2021 SZ10TH」だった。

思えばあの時点で、Jr.SPに対して「セクゾのバックについているグループ」以上の気になり方をしていた。きっかけは「Sexy Zone POP×STEP!? TOUR 2020」の「SHE IS...LOVE」で、ケンティーのバックで踊る林連音くんがかっこよくて気になったこと。最後まできっちりしゃがんで踊りきっているところに目を引かれた。SZ10THツアーでもJr.SPがバックについていると聞いて、メンバーカラーやオリジナル曲「センセーション」を予習しておくくらいには楽しみだった。

で、いざ生で見てみたとき。正直そのときに激しく「和田くん"が"好き!!」と思ったわけではなく「4人ともいいなあ、頑張ってほしいなあ」と思った。これは別に悪い意味ではない。誰が飛びぬけてどうこうというわけではなくグループとしてやっぱりいいなあと思ったのだった。

ただ、前年のポプステコンで見たときよりも和田くんが楽しそうに見えたことは覚えている。もちろん決してポプステコンのときがつまらなさそうだったわけではないが、緊張してる??という感じがややあったのでそのあたりが変わったように見えた。メンバーに「特技:顔」の裏話を求められたときにあたふたしていたのも印象的で、でもそれは悪い意味ではなくて。それで和田くんがんばれ〜〜と思ったし、パフォーマンスもトークも一生懸命なところに「見守りたくなる人だなあ」と感じた。

和田くん名義で情報局に入るまで

SZ10THツアーより前に見たのか後に見たのか覚えていないが、和田くんに関しては自分の「スペシャル」について考えていた動画が印象に残っていた。

夢の中でやりたいことを聞かれて「応援してくれる人がいる間はジャニーズでアイドルとして頑張って、あわよくば人気になってCDとか出せたらいいな」と思ったという話。それ以来、和田くんの思うスペシャルが見つかったかが気になっていた。

2022年5月11日、風磨くんはブログにJr.SPのライブに行ったときのことを書いていた。先輩に「負けないぞ」と思わせるライブはきっとすごく素敵だったんだろう。22年の単独は「Jr.の単独公演に軽い気持ちで行ったら真剣なファンの方の邪魔になるよな……ってかチケット一般ってあるのかな……」と思ってるうちに一般が枯れていたのだが、次がもしあるならやっぱり行きたいと思った。簡単に次とか言っていい世界ではないけれど。でも和田くんが「次ライブをやるときは」と動画で話していたのを見て、次こそはと思っていた。

しかし和田くんを生で見る「次」の機会は、ライブではなかった。舞台「アナザー・カントリー」である。風磨くんのブログを読んで以来なんとなく読むようになったJr.SPのブログで和田くんが告知していたので、チケットを取って見に行くことにしたのだった。ブログでの告知って大事ですね。こういうブログしか読んでないタイプのファン未満が釣れることもあるんですわ。ちなみに龍くんの「わけもん!!」もブログで知りました。情報局のメール見てなさすぎ。

閑話休題。「アナザー・カントリー」でガイ・ベネットを演じる和田くんを見た感想は「こういう役似合うな……」だった。やりたいようにやっているように見えて孤独で儚い。和田くん自身には真面目な印象が強かったので、こういう感じの役でもしっくりくるのかと驚いた。お芝居のことは詳しくないが、そう思えるほどに上手かった・ハマっていたということなのだろう。

「アナザー・カントリー」と同じ年の2022年12月15日。私は和田くんのブログにいたく感動して和田くん名義でJr.のFC(情報局)に入った。ファンと言えるほどではないがどうやったら応援してますと伝えられるだろうか……と考えた末の入会だった。単独コンサートを見たいなら情報局に入っておかないとですし。

しかし最悪なことに今その内容を思い出そうとすると「Jr.SPがSpeciaLに改名した」「SとLが大文字であることにはStartからLastまでという意味も込めている」という話しか思い出せず(FCに入るくらい感動したくせに!)、改めてファンの方の当時のツイートを漁った。そして自作の歌詞を書いていたことを思い出す。これだわ! これに感動したんだわ!! やはり書き残しておくことは大事ですね……。

単独コンサートで感じた和田くんの「スペシャル」

その後、私は無事に単独コンサートに行けた。

2023年6月1日のSpring Paradise。Jr.の現場は初めてで、見知らぬ現場に一人で行くときの緊張感を久々に味わった。熱心に応援できているわけでもない自分なんかが来ちゃダメだったも。そう思いながら開演を待った。しかしまあライブとはすごいもので、始まってしまえば「ダンスだけじゃなくても歌もうまいじゃん……ファンサすご……なんかコントしてる、アッ菊池さんに教わってしまったことなんだ……」などと思いながら魅了されていった。

当然のことながら、単独コンサートはバックについている姿を見るのとは全く違った。何曲も歌って踊ってトークもするからメンバーの色を感じられる。

浩大くんは歌が上手いだけじゃなくて踊りも身のこなしもエレガント。それでいてリアコ感があるから不思議。ファンと発声練習をしているときの喋り方や客席降りしたときのファンへの仕草が絶妙にナチュラルで……。アイドルへのリアコ感情は特にないオタクだが、客席にはにかむ浩大くんを見て「今のはリアコってやつなんじゃないですか!?」とテンションが上がった。さほど花火に興味がなくても花火が上がっていたら「わ~花火じゃん!」と思うじゃないですか。そういう気持ち。

龍くんはリアコというよりTHE キラキラアイドルに見えた。すっと伸びた背筋、華麗な身のこなし、客席への笑顔とファンサ。華がある。でもコント(?)で馬のマスクを被って出てきて「馬になりたかったからなれてよかった!!」みたいなことをいい笑顔で言う。だいぶおもしれー人だった。そういえばSZ10THのMCで岸くんからもらった一発芸を躊躇なく披露していたときにも同じことを思った。強心臓なのかな……。

蓮音くんはアクロバットの印象が強く、かわいいよりかっこいいのイメージだったが、コント(というかあれはトーク?)で和田くんに駄々をこねている姿を見て「これは可愛いの人だ!!」と思った。松葉杖をキリン模様にしてもらえてよかったね……。座りながらあれだけ魅せられるのもすごい。無事に怪我が治ってフルパワーで歌って踊る姿を待つばかり。

そして和田くん。スペシャルなメンバーたちに囲まれていてもパフォーマンス面で埋もれるなんてことはない。一人喋りはちょっぴりあざとい。そして「20-Tw/Nty-」の前、一生懸命言葉を紡ぐ姿を見て「ああ、応援したくなる人だな」と思った。

公演後のブログで「和田らしさ」について考えているところを見ても、この真剣に考えて悩んでいるところが好きだなと思った。和田くんにとっては真剣に考えることも言葉を尽くすことも「普通」のことで、個性を感じられないこと、「和田らしさ」足りえないことなのかもしれない。しかし私は和田くんの脳内を通して出てくるいろいろな考えを読むのがなんだか好きだ。

以前、Sexy Zoneの佐藤勝利くんがアイドルについてこのように語っていた。

アイドルは考えてなれるものではないし、「ハイ!」と手を挙げてなれるものでもない。外見のカッコよさやパフォーマンス能力だけでなく、「なんか目を引くな」、「なんか素敵だな」、「なんか気になるな」、その人だけが持つ「なんか」が多くの人を惹きつける……。アイドルとは、周りが決める、周りが見つけるもの。そして、僕にもきっと、その「なんか」があると信じている。

https://more.hpplus.jp/entame/people/81270/

これはあくまで勝利くんのアイドル論で全アイドルに適用すべきとは思わないのだが、勝利くんのいう「なんか」が和田くんのいう「スペシャル」に近いような気もする。

和田くんの「スペシャル」は、私にとっては「自分の気持ちを言葉にしようと努力する姿勢」だと思う。それは誰にでもできることではない。たとえまだ悩んでいる最中だとしても、ご本人的に言葉が上手くまとまっていないとしても、その姿勢が見えるからこそ、ちゃんと受け取れるように応援していたいと思える。だってちゃんと見ていないと受け取れるものも受け取れないから。

きっと和田くんのファンそれぞれに和田くんを応援する理由がある。それはアクロやタップ、バレエのように分かりやすい「特技」ではないかもしれないが、ファンが応援する理由こそがスペシャルというものの一つなんじゃなかろうか。

いつか和田くんの思う「スペシャル」、「和田らしさ」が見つかったらそれを見に行きたい。それがこの22歳の年に見つかるのかもっと先になるのかは分からないけれど、22歳も実りと学びが多い1年になることを願っています。

和田担を名乗るにはまだ早いですが、22歳のお誕生日によせて。お誕生日おめでとうございます。